SUVの人気が高まる一方で絶滅の危機に瀕しているステーションワゴンだが、ひと昔前は走り重視の人でも十分満足できるモデルが溢れていた。「今でもこのようなモデルがあれば買っちゃうかも?」という人も多いのでは?
文/FK、写真/日産、ホンダ、三菱自動車、CarsWp.com
【画像ギャラリー】超速車好きなら、やっぱりステーションワゴンよ!(15枚)画像ギャラリー超速セダンをワゴン化する発想がナイスな三菱のランサーエボリューション
超速ステーションワゴンの名に相応しいモデルは数あれど“まさかこのクルマが!”というスポーツセダンがステーションワゴンとしてデビューし、大きな驚きをもって迎えられたのが2005年9月に発売されたランサーエボリューションワゴンではないだろうか。
シリーズ初のワゴンモデルとして登場したランサーエボリューションワゴンは同年に発売されたランサーエボリューションIXをベースに、ランサーワゴンのボディサイドパネルやルーフパネルなどを結合させ、リア回りを重点的に補強した軽量かつ高剛性のワゴンボディとして、2.0リッターインタークーラーターボエンジンと電子制御4WDシステムを採用。
特に、上位グレードの“GT”は280psの最高出力と40.0kgf・mの最大トルクを誇った4G63型MIVECインタークーラーターボエンジンを6速MTと組み合わせることで全域にわたるシャープなレスポンスに加え、フラットかつワイドなトルク特性によってワゴンとしては比類ない優れた運動性能を示した。
また、ランサーエボリューションIXからブレンボ社製の17インチベンチレーテッドディスクフロントブレーキや16インチベンチレーテッドディスクリアブレーキも踏襲。
制動状況における操蛇性能を向上させるスポーツABSや前後輪の制動力を最適化するEBD(電子制御制動力配分システム)によって、あらゆる状況においても高い制動性能を発揮した。
2006年8月にはMitsubishi Racingの名を冠したランサーエボリューションワゴン MRも登場。
同時発売されたセダンモデルのランサーエボリューションIX同様のエンジン、エクステリア、インテリアを採用して“意のままの操縦性”と“卓越した安定性”を追求することで、オール・ホイール・コントロール思想をいっそう高めた。
泣く子も黙る“ワゴン版GT-R”こと初代ステージアのオーテック260RS
ランサーエボリューションワゴンに負けず劣らずのハイパフォーマンスを誇ったステーションワゴンとして忘れてならないのがステージアだ。
そのデビューは1996年8月。
“最上級のワゴンクオリティと高性能な走りを実現したプレステージツーリングワゴン”をコンセプトに、ワゴンとしての高い機能性と快適でスポーティな走りを両立した新しいツーリングワゴンとしてステージアは登場した。
デビュー当初のエンジンラインナップは最高出力235psの2.5リッター直列6気筒DOHCターボ、190psの直列6気筒DOHC、130psの直列6気筒SOHCの3種類。
このスペックを見るかぎりにおいては決して“超速”とは言い難いものもあるが、翌1997年11月のオーテックバージョン260RSの登場に度肝を抜かれたクルマファンも多かったことだろう。
というのも、オーテックバージョン260RSはエンジンにスカイラインGT-Rと同じ最高出力280ps&最大トルク37.5kgf・mのRB26DETT型を採用。
加えて、後輪を前輪と同位相または逆位相に制御してステアリングの応答性を高める位相反転制御と、旋回性・安定性を最適制御する横G応動制御によって高速旋回時のコントロール性を高める電動SUPER HICASも搭載。
他にも電子制御トルクスプリット4WD、ブレンボ社製ブレーキ、17インチタイヤなど、GT-Rと比較しても遜色のない装備を採用した日産史上最速のツーリングワゴンに仕上げられていた。
また、専用のエアロパーツで武装したエクステリアも走りを強く意識したもので、“これぞまさにワゴン版GT-R”といったタダものではない雰囲気を醸し出していた。
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