ゴルフ車としての必要条件は、キャディバッグが横置きできること
キャディバッグをトランクに収納する際、ラゲッジスペースの幅で真横に横置きできるかは一つのポイントだ。
一般に4名乗車のクルマであれば、分割可倒の後部座席を倒してキャディバッグを縦に寝かせて置けば、3名乗車で3本のキャディバッグまでは無理なく積める。だが4名乗車で4本キャディバッグを収納できるクルマは限られる。ラゲッジスペースに横置きでるクルマなら、斜めに積む必要があるクルマよりもスペースを有効に使え、座席を犠牲にすることなく積載できる可能性があるからだ。
首都圏など都市生活者のゴルファーは、ゴルフ場へのアクセスにクルマを使用することがほとんどだ。ゴルフは最大4名までを一組として、同時にプレーが可能なため、乗合でコースへ向かう場合、最大4名乗車で4本のキャディバッグを積めるかは、ゴルフカーとしての分水嶺とも言える。
1本でも大きめなキャディバッグを横置きできるスペースがあると、4名乗車で4本のキャディバッグを積載できる可能性が高まるし、練習場を訪れる場合にも、クルマのトランクにバッグ1本がスムーズに積載できるかで、ゴルファーが受けるストレスは変わってくる。
実はミドルサイズのクルマであってもキャディバッグを横置きできないクルマは意外に多いのだ。そんななか、積載性能を高そうに見せる演出のためか、はたまた単に開発者にゴルフ好きがいるのか、コンパクトカーであってもキャディバッグを横置きできるクルマも少なからず存在している。
開発陣がゴルフ好きなのか!? ゴルファーの隠れ人気車2選
半導体不足と人気の高さから、いまだ納車待ちが1年以上といわれる現行「スズキ・ジムニー」もそんな一台だ。さすがに後部座席を倒す必要はあるが、幅1300×高さ850×奥行980mmというアウトドア仕様の広大なラゲッジスペースは、実はキャディバッグを2本横置きで積載でき、2サム(2名でラウンドすること)プレーで大活躍してくれる。
また、2013年デビューの初代「ホンダ・ヴェゼル」は、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用したことでクーペライクなスタイリッシュな外観からは想像できないゆとりある室内空間が自慢。荷室の幅1180×高さ830×奥行800mmのラゲッジスペースには、小ぶりなスタンドタイプのキャディバッグという条件は付くが、コンパクトなSUVでありながら、4名乗車でキャディバッグを4本横置きで積み込むことができた。
ただ、2代目となる現行モデルだが、荷室幅が100mmほど狭くなったことから、46インチドライバーは(約115cm)をバッグに挿すと考えると、初代のほうがゴルフ車としてはふさわしいと言える。
トヨタのコンパクトカーはゴルフにうってつけ!!
キャディバッグの積載においても販売台数世界ナンバー1の自動車メーカーであるトヨタは圧巻のパフォーマンスを見せつける。
4名乗車でキャディバッグ4本積載が余裕の「プリウス」(4代目)
例えば2015年に発表された先代「プリウス」。ハイブリッドカーながらバッテリーの小型化などにより確保されたラゲッジルームは幅1390×高715×奥行890mm、容量502リッター(2WD・スペアタイヤレス仕様)を誇った。
現行「カローラツーリング」のラゲッジ容量が390リッター、「トヨタ・ハリヤー」が409リッターであることから考えても、先代プリウスのパッケージングは驚くばかり、荷室幅だけなら今年発表された最新モデルよりも広いスペースを確保していた。
そのため、4名乗車のまま大型の9.5インチのキャディバッグを4本収納でき、開口部も広く積み下ろしも容易。未来的なエクステリアデザインであってもゴルフにおいて抜群の実用性を確保しているのだ。
そんな隠れゴルフ車としての実用的な造りは、よりコンパクトなモデルにも貫かれている。
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