2023年2月14日、日産はドバイで2023年モデルの「パトロールNISMO」を発表した。「パトロール」は日産の本格オフローダーで、かつて日本でも「サファリ」として販売されていたモデル。現在は主に中東の富裕層向けに展開されており、2015年にNISMOを設定。今回2023年モデルとしてブラッシュアップされたというわけだ。
現在の日産の国内ラインアップには、本格オフローダーどころか、SUVでさえも、エクストレイルとキックスのわずか2モデルのみ(アリアはバッテリーEVというまた別の次元のモデルなので含まず)。ただ日産は、海外では、このパトロールNISMOのように、ハードなSUVをいくつか販売している。パトロールNISMOの詳細を紹介するとともに、日産が日本に導入していないハードなSUVを3つご紹介しよう。
文:立花義人、エムスリープロダクション
写真:NISSAN、INFINITI
本格オフローダーとレーシングスピリットの両方を味わうことのできる「パトロールNISMO」
堅牢なラダーフレームにパワフルなV8エンジン、電子制御4WDシステムや油圧式ボディモーションコントロールなど、贅沢なメカニズムによる本格的なオフロード性能に加えて、ラグジュアリーな内外装などが特徴の日産「パトロール(Patrol)」。冒頭でも触れたように、現在は主に中東の富裕層をターゲットにしたモデルとして、現地ではトヨタの「ランドクルーザー」をライバルとして、活躍している。
そのパトロールに、日産のレーシングスピリットを色濃く反映したモデルが、「パトロールNISMO」だ。大型の前後バンパーとハニカムデザインのブラックメッシュグリルが迫力満点のパトロールNISMOは、全長5315mm×全幅2035mm×全高1940mm、ホイールベースは3075mmというボディサイズ。現行ランクル(4985×1980×1925、ZX)よりもかなり大きく、日本で乗るにはかなり勇気のいるサイズ感だ。
トリム類にはソフトなレザー素材にレッドステッチがあしらわれ、アルカンターラのシート素材は高級感とスポーティな雰囲気を両立させている。パネル類にもカーボンファイバーが惜しげもなく奢られ、アクセントカラーとのマッチングがレーシーな気分を盛り上げてくれる。
搭載されるエンジンは5.6L V8の自然吸気ガソリンエンジンで、GT-Rのエンジンの組み立てで知られる「匠」によるチューンが施される。その最高出力は428hp(約434ps)、最大トルクは560Nmに達する。本格的なオフロード性能のみならず、V8エンジンの唸るようなエキゾーストノートによって、究極のドライビングを味わうことのできるモデルだ。
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