2022年1月に、4世代目となる90系へとフルモデルチェンジをした、トヨタ「ヴォクシー」。アグレッシブなフロントマスクにもかかわらず、登場するや否や大人気となり注文殺到。半導体をはじめとした部品や材料不足による生産調整の影響もあり、現在も納期は半年から1年ほどかかるようす。グレードや装備にこだわると、さらに納期が延びる可能性があるという。
半年ならまだしも、1年以上ともなると、それを待つのはかなり辛い。特に、ミニバンの購入を検討しているならば、家族が増えたことや、ライフスタイルの変化などの影響で、いますぐ欲しい人が多いはず。そこでお薦めしたいのが、先代である80系のヴォクシーだ。
現行のアグレッシブなフロントマスクのヴォクシーが欲しいなら待つしかないが、先代ヴォクシーもミドルクラスミニバンとしての完成度は十分に高く、型落ちとはいえカッコ良い。「先代ヴォクシーもよかった」「なんなら先代のほうが好き」という方に向け、先代80系ヴォクシーの賢い買い方、得する売り時をご紹介しよう。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA
買うならば、後期型エアログレード「煌III」
2014年に登場した、先代ヴォクシー。姉妹車である「ノア」や、(先代でモデル廃止となった)エスクワイアとのトヨタミドルクラスミニバン3姉妹の中でも、「ちょい悪」な立ち位置で人気の高かったモデルだ。2017年9月には、フロントフェイスを大幅に変更した後期型へとマイナーチェンジをしており、その後もモデル末期まで、順調に販売台数を伸ばした。
なかでも人気グレードだったのが、エアログレードの「ZS煌(きらめき)」だ。「煌」は、エクステリアパーツに専用色のメッキ加飾や塗装が施されている特別仕様車で、フロントフードモールやアウタードアハンドルをクロムメッキ塗装したり、LEDヘッドランプのレンズカバーをブラックしたり、さらには6スピーカー(基準のZSは4スピーカー)や両側パワースライドドアが標準装備(ZSはオプション)となっていたり、フロントガラスがスーパーUVカットIRカット機能つきになったりと、非常に特別感が高い。
その「煌」のなかでも、筆者いち押しなのが、2017年9月以降の後期型ヴォクシーのエアログレード「煌III」だ。後期型は、パワースライドドア予約ロック機能やバックドアイージークローザー、ルームランプのLED化、シートバックテーブル(助手席)、充電用SUB端子、全車クルーズコントロール標準装備など、快適便利機能が追加されている(前期型にはこれらが付いていない)。また、2021年末まで販売されていたので古さを感じにくく、中古車市場には良質の個体が多く出回っているので探しやすい。人気グレードということもあり、売却時の査定が有利になる可能性が高いのも魅力。先代ヴォクシーを購入するならば、ぜひ2017年9月~2021年12月の後期エアログレード「煌III」を狙ってほしい。
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