自賠責が切れる恐怖
事故を起こさなくても、非常に重い処分が下る無車検運行と無保険運行だが、この状態で、万が一人身事故を起こしてしまうと、とんでもない事態に陥る。
無保険運行で人身事故を起こしてしまい、加害者に支払い能力がなかった場合、国が加害者に代わっててん補してくれる「政府保障事業」というものがある。これも被害者救済のための制度だが、国が払ってくれたからといって、加害者が払わなくてよくなるわけではなく、てん補によって、本来被害者が有する損害賠償権を国が取得し、加害者に求償するため、加害者が弁済しない場合は、裁判所の判決によって、加害者が所有するクルマや土地・建物、給料などを差し押さえることによって回収をしていく。つまり加害者はどこまでも求償されるのだ。
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車検と自賠責保険は、満了日が同じ日付でも、満了の時刻は異なる。車検が満了日の24時であるのに対し、自賠責は満了日の12時。12時間の差があるのだ。自賠責保険は新規検査(新車時)で37か月、継続検査で25か月と、初回3年(36か月)と継続2年(24か月)である車検よりも長くなっているのは、このためだろう。
クルマを運転する以上、安全なクルマに乗り必要な保険に加入するのは義務。そして事故は普段どんなに注意をしていても、起こしてしまう可能性はある。自分の将来を守るためにも、無車検運行と無保険運行だけは絶対にしないようにしてほしい。
【画像ギャラリー】検査標章(車検ステッカー)貼り付け位置変更を機会に確認したい「無車検車」の実態と恐怖(6枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方車検満了日と自賠責保険の満了日は同じ日にはならない。自賠責は開始日から2年と12時間、3年掛けてもプラス12時間になっている。だから新車登録時でも登録する日に自賠責の開始日を設定すれば36ヶ月で十分。
ステッカーの貼り付け位置を変えただけで無車検が減るとは思えないな。
位置の変更は本当に余計だ。視界の邪魔になるし。