「マジで超勘弁!!!」車検ステッカー貼り付け位置変更で確認したい「無車検車」の実態と恐怖

自賠責が切れる恐怖

 事故を起こさなくても、非常に重い処分が下る無車検運行と無保険運行だが、この状態で、万が一人身事故を起こしてしまうと、とんでもない事態に陥る。

 無保険運行で人身事故を起こしてしまい、加害者に支払い能力がなかった場合、国が加害者に代わっててん補してくれる「政府保障事業」というものがある。これも被害者救済のための制度だが、国が払ってくれたからといって、加害者が払わなくてよくなるわけではなく、てん補によって、本来被害者が有する損害賠償権を国が取得し、加害者に求償するため、加害者が弁済しない場合は、裁判所の判決によって、加害者が所有するクルマや土地・建物、給料などを差し押さえることによって回収をしていく。つまり加害者はどこまでも求償されるのだ。

無保険運行で人身事故を起こした場合、支払い能力がなくても、国によって徹底的に回収される(PHOTO:Adobe Stock_ mapo)
無保険運行で人身事故を起こした場合、支払い能力がなくても、国によって徹底的に回収される(PHOTO:Adobe Stock_ mapo)

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 車検と自賠責保険は、満了日が同じ日付でも、満了の時刻は異なる。車検が満了日の24時であるのに対し、自賠責は満了日の12時。12時間の差があるのだ。自賠責保険は新規検査(新車時)で37か月、継続検査で25か月と、初回3年(36か月)と継続2年(24か月)である車検よりも長くなっているのは、このためだろう。

 クルマを運転する以上、安全なクルマに乗り必要な保険に加入するのは義務。そして事故は普段どんなに注意をしていても、起こしてしまう可能性はある。自分の将来を守るためにも、無車検運行と無保険運行だけは絶対にしないようにしてほしい。

2023年7月より、車検ステッカーの貼り付け位置が変更になる(国土交通省の資料より)
2023年7月より、車検ステッカーの貼り付け位置が変更になる(国土交通省の資料より)
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