「くしゃみ」で死亡事故も…クルマで出来る花粉対策は安全運転の最前線!!

エアコンは「外気循環」でOK

 かつては、花粉防御のためには走行中は内気循環がよいとされていたが、昨今のエアコンフィルターは性能が向上しており、花粉(粒子サイズ約30ミクロン)だけでなく、イヤな臭いやPM2.5(2.5ミクロン)といった超微粒子もキャッチできるようになったため、外気導入でも問題ないという。実際に、JAFが行った実験でも、外気導入で走行した際も、花粉はごく僅かな量しか検出されなかったという(4月初旬に、同じ仕様の2台のクルマを用意。1台は内気循環、もう1台は外気導入で、東京都内の高速道路、郊外・山道、市街地を走行)。

 長時間内気循環のままでいると、CO2濃度が上がることで疲れや眠気を感じやすく、注意力散漫になる原因になってしまう。フィルターの性能に関しては、たとえば日産のクリーンフィルターは、花粉や埃を添着して処理する不織布層、イヤな臭いをブロックする極微細な活性炭層、そして極細繊維帯電でPM2.5をキャッチする不織布の3層構造としたことで、花粉やチリ、埃、ガス、臭いで起こるアレルゲン活動(ダニ、スギ花粉、犬、猫、カビなど)を抑制できるようになっている。さらにはビタミンCを含んだクリーンなエアー放出まで対応した、クリーンフィルタープレミアム(施工費込7,315円~)という商品もある。どちらも、年に1度は交換する必要があるが、効果は大きい。

昨今は、エアコンフィルターの性能が向上しているため、外気導入でOK(PHOTO:Adobe Stock_ wellphoto)
昨今は、エアコンフィルターの性能が向上しているため、外気導入でOK(PHOTO:Adobe Stock_ wellphoto)

車内に堆積させないことも大事

 人がクルマに乗り降りすれば、気を付けていても花粉は車内へ入り込んでしまう。車内へ侵入した花粉は、ダッシュボードやメーターフードの上、運転席シートの肩まわり、センターコンソール、ステアリングホイールとメーターの間、エアコンの吹出口付近など、運転時に普段触れない部分に溜まっていくため、これらをできるだけ早く取り除くことも重要とのこと。

 小さなマイクロファイバーモップや車室内用ウェットシートなどで、こまめに清掃するようにしよう。花粉を吸着する静電気除去ホコリ取りウエスといった商品もある。もしくは、2枚のタオルを用意し、水拭きをしたあとに乾拭き用で綺麗に仕上げるという方法でもよいそう。ある程度清掃をしたうえで、最後は隙間の汚れを掃除機で吸引すればOKだ。

 花粉キャッチフィルターを搭載する1万円程度の車室内用イオン発生器に関しては、空気中を飛散している花粉や埃には効果があっても、すでに車室内に積もってしまっているものに対してはどうにかなるものではないため、車内清掃をしたうえで活用するようにしたほうがよいそうだ。

車内にも堆積させないことで運転中のくしゃみのリスクを減らそう(PHOTO:Adobe Stock_Hazal)
車内にも堆積させないことで運転中のくしゃみのリスクを減らそう(PHOTO:Adobe Stock_Hazal)

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 花粉症の症状を抑える薬を服用するという手もあるが、薬には抗ヒスタミン剤などが含まれることが多く、(眠気に襲われて集中力が低下するので)運転には向かない。「車内に持ち込まない」「車内に入ってしまっても除去する」のふたつで花粉対策を行って、辛いこの時期をなんとか乗り切ってほしい。

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