■楽しくも悩ましい愛車選び
となるとハイエース。しかし、ハイエースは東京でバイクのトランポ用としてすでに持っている。いくらなんでも同じクルマの2台持ちは芸がない。ならば少し小ぶりの商用車であるライトエース。あるいはノア/ヴォクといった乗用ミニバン。振り切って軽バンという手もある。ああ、クルマの購入で悩むのって、なんでこんなに楽しいのでしょう。
ゴルフやパサートのヴァリアントも年式が古いと値段がこなれている。王道でメルセデスベンツのCクラスワゴンか、BMW3シリーズのツーリングという手もある。悩んで悩んで悩み抜いた末に行き着いたのが、5年落ちの赤い先代カングーなのでありました。
信頼できる、ある自動車評論家氏に「今度中古でカングーを買うんだ」と話すと、彼はすかさず「いいじゃないですか。最高に楽しいクルマですよ。ただ、中古を買うのならAT車は避けるべきです。漏れなく故障が付いてきます」なんて恐ろしいことを言う。
クルマそのものはいいけれども、ATの不調で悩んでいる人が多い、と。なるほどATはダメですか。それではMTに限定して、5年落ち以内、走行5万km以下、もちろん修理歴ナシで色不問。これらを条件としてサーチをかけると、何台か候補が出てきました。
色は赤で5速MT。走行は3万6000kmと条件をみごとに満たしていたので即買いしました。
■新型カングーも楽しみ!
いや、いいですねぇカングー。助手席の背もたれを倒して座面をスライドさせれば段差がまったくない完全なるフルフラットになる。ロングボードも収容できるほどの鬼の収納力。決して高級ではないけれども、優しくドライバーを包み込むホールドに優れたシート。
ステアリングを切ると、じわっと大きくロールするのがたまりません。初めて運転するのに、長く乗ってきたような不思議な運転感覚。何と言いましょうか、全体的に「ゆるふわ」な感じなのですが、しかしその一方でクルマ全体にはバシッと芯が通っている。そんな印象のクルマです。
この原稿を書いた明日から某誌の取材で新しいカングーに乗るのですが、こちらも楽しみなクルマです。私が乗っている2代目は初代よりもガラがだいぶ大きくなったので、「デカングー」なんて揶揄されていましたが、3代目の新型はさらに大きくなっています。古くからのファンは何と呼ぶのでしょう。「ドデカングー」とか「巨デカングー」とか呼ばれるのでしょうか。
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