知らず知らずのうちにクルマも疲れがたまる 「季節の変わり目にやるべきカーメンテ」

■酷使したバッテリーのケア

厳しい寒さの冬を乗り越えてバッテリーは疲弊している(Oleksii @Adobe Stock)
厳しい寒さの冬を乗り越えてバッテリーは疲弊している(Oleksii @Adobe Stock)

 冬の時期は気温が低く、日照時間も短いため、ヘッドライトやスターターの使用頻度が多いため、バッテリーが酷使され、化学反応も鈍く、性能が低下する。

 さらに、渋滞路でのアイドリング時には発電量が消費電力を補いきれず、放電する一方の状態になりやすく、最悪、走行中にバッテリー上がりを起こすこともある。

 なお、近年主流のメンテナンスフリーバッテリーのケース上面には、コンディションを目視確認できるインジケーターが設置されているが、このインジケーターを確認し、もし良好ではなかったらプロに点検を依頼したほうがいいだろう。

 ターミナルをチェックも重要だ。緩みや白い粉が付いているような腐食を起こしていないかチェック。また接触不良があると電気の流れが悪くなり、緩んだだけでセルが回らなくなることがある。緩みはボルトを増し締めし、腐食していたら磨いてからグリルを塗ったほうがいいだろう。

 ただし、2~3年ごとに新品バッテリーに交換している人なら大丈夫かもしれない。

 一方、サルフェーションが進んだバッテリーは注意が必要。このサルフェーションとは化学反応に失敗した希硫酸が電気を通さない鉛となり結晶化、それがマイナス極板(負極板)表面にこびりつくことによって、極板と電解液の接触面積が減り、充電スピードが鈍化してしまうこと。

 しかし、パルス充電を行うことによって、このサルフェーション現象を解消できる。実際、5年間で2、3回バッテリー上がりを起こしてしまったような乗り方でも、パルス充電を行なうことで交換することなく使い続けられるケースもあるという。

 バッテリーの価格が高くなっている現在、高性能なバッテリー充電器でも、バッテリー価格の3分の1程度で手に入れることができるので、バッテリーを長持ちさせたいならパルス充電器で充電することをおススメする。

バッテリーを載せたままで充電できるスイッチングタイプの大自工業メルテック全自動パルス充電器「SCP-1200」。適合バッテリーDC12V(開放型・密閉型)鉛バッテリー。適合バッテリー容量:6Ah~140Ah。参考市場価格:約6000円前後~
バッテリーを載せたままで充電できるスイッチングタイプの大自工業メルテック全自動パルス充電器「SCP-1200」。適合バッテリーDC12V(開放型・密閉型)鉛バッテリー。適合バッテリー容量:6Ah~140Ah。参考市場価格:約6000円前後~

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