■クーペ不在のスカイラインに未来はあるのか?
また、北米では3年前に登場したクーペの「Q60」が、日本への導入が見送られたままになっているのは、いうまでもなく満足に売れる見込みがないからだ。
売れると思って売ったクルマが売れないことだってあるのに、売れないとわかっていて売ろうとしないのは、商売である以上は当然といえば当然のこと。
であれば欲しい人のために並行輸入車でもよいから、もっと買い求めやすい仕組みができるとよいのにと思わずにいられない。
また、たとえ不採算でもブランド価値を高める上でQ60のようにスタイリッシュなクーペをラインアップに持っていることには大なり小なり意義があるはずだが、もちろん日産もそれは承知の上で、GT-RとZがあればそれで十分と判断したのだろう。
とにかくいまの日産は、本来は得意であったはずの上級セダンやスポーツカーの放置感が強いのが残念でならない。
しかし、注目されているから、愛されているからこそいろいろ言われるわけで、それはむしろ日産の財産といえる。他社からするとうらやましい話に違いない。
同じく1950年代から続く車名を持つ双璧であるクラウンは、新しいものを積極的に採り入れながらもクラウンらしさをしっかり残していることが受けてか、売れ行きとしては順調だ。
直接の競合ではないが、スカイラインも負けずに、2020~2021年に登場と見込まれる次期モデルでは、ぜひクラウンに目にもの見せるくらいのことをやってほしいところだ。
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