どのメーカーも目的は同じ ただ、当初採用したものの、廃止となった例も
また日産のオーラやアリアのアルミホイールにも、ハブとホイールナット部分を隠すように、フルホイールカバーが装着されている。オーラの開発責任者に取材したところ、(オーラの17インチアルミホイール用エアロカバーは)こちらもデザインと燃費対策の両方を狙っているという。
アルミ素材で同等の空力を得るには、カバーで塞いでいる部分をアルミで埋めなくてはならなくなるが、そうなるとキロ単位で重量アップしてしまう。デザイナーがユニークなプレミアム感を出すためにナットを隠したかった、というのも大きな理由のようだが、重量を増やすことなく空力を改善するため、燃費対策の面でも取り入れたかったアイテムだそうだ。
また、先代レヴォーグの前期型の下位グレードにも、フルエアロキャップが装着されていた。狙いは同じく、燃費改善とデザイン性の向上とされていたが、後期型になったタイミングで廃止されている。タイヤ交換をするためにわざわざカバーを外す手間がかかるので、実際には、ホイールカバーを外して使っていた方もいたそうで(カバーレスのホイールもカッコよったことも理由)、ユーザーは、燃費改善よりも使い勝手を優先していたという実情があったそうだ。
重量を増やすことなく燃費対策できるフルホイールカバー 今後の進化にも期待!!
タイヤ周りの空気の流れを整えるには、究極的には、ホイールハウスを覆う形状にしたり(初代インサイトのリアタイヤカバーのような形状など)、穴のない円盤状のホイールがベストなのだが、アルミ材でその造形をすべて実現するには重量が相当な量必要となってしまうのに加えて、ホイールにはブレーキで発生する熱を放熱する役割もあるため、スポークが必ず必要となる。
その点、フルホイールカバーは、樹脂素材であるために重量を増やすことなく燃費対策をすることが可能。ただ、前述の先代レヴォーグの例のように、メンテナンスでタイヤを外すためには、ホイールカバーを外すひと手間が必要となったり、正しく装着しておかないと衝撃でホイールから脱落してしまう可能性もあることから、違う形への進化にも期待したいところだ。
個人的には、大径20インチサイズに見えるけれど、実際は18インチサイズという、デザインと乗り心地性能や音振性能を両立させた新世代のホイールカバーがあったらいいな、と思う。
【画像ギャラリー】新型プリウスも装着!! アルミホイールなのに、フルホイールカバーを装着するクルマ(14枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方空力、燃費に貢献するのは想像に難しくないけど、最近は減ったとはいえど時折脱落したホイールキャップが道端に落ちてるのを考えると、良いイメージは無い
普通のアルミホイールに付けられるホイールキャップは出来ないものか。
誤 全面投射面積
正 前面投影面積