クロスオーバーに続く3つのモデルについて、新たな情報が公開されたトヨタ クラウン。それぞれが魅力的で目移りしてしまうが、クラウンの歴史に詳しい人ならステーションワゴンの「エステート」に注目するのではないだろうか。ここでは2024年に登場するという「クラウン エステート」について紹介しよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ、ベストカーWeb編集部
■高級セダンのクラウンを陰で支えてきたエステート
クラウンの歴史を紐解くと、高級セダンという系譜をステーションワゴンがサポートしてきたことに気付く。実はクラウンは1955年に登場した初代モデルから、ステーションワゴンをラインナップしてきたのだ。
中でも話題を集めたのが、1999年に登場した11代目クラウンだ。9代目、10代目にステーションワゴンを設定しなかったクラウンは、この11代目で新開発のワゴンモデルを復活させた。そのときステーションワゴンという呼称もやめ、新たに「エステート」を名乗ったのだ。
つまり来年登場するエステートは、クラウンの歴史に連なる由緒あるモデルといえる。その概要だが、スペックは全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mmと発表されており、ホイールベースは2850mm。パワートレインはHEVとPHEVをラインナップし、どちらも4WDになるという。
■高い車高が武器のSUVスタイル
ここで注目したいのは全高だ。クラウンエステートの全高は1620mmで、クロスオーバー(1540mm)、スポーツ(1560mm)、セダン(1470mm)のいずれよりも高い。実際外観写真を見てもそのフォルムはワゴンというよりSUVに近く、踏ん張ったタイヤが力強さを感じさせる。
そのヒントは、2022年7月の新型クラウン発表時にあった。4つのボディタイプに触れた当時の豊田章男社長はエステートについて「機能的なSUVとして、大人の雰囲気で、余裕のある走り、アクティブライフを楽しんで頂けるモデルです。後席はフルフラットデッキにもなり、まさしくワゴンとSUVのクロスオーバーとも言えるでしょう」と述べている。つまり高い車高は織り込み済み。新型クラウン エステートは、単なるセダンボディのルーフ延長版ではなく、現代人のライフスタイルにあうアクティブなワゴンとなるのだ。
ステータス性や使い勝手、走りといったあらゆる面から総合すると、実はこいつが最強のクラウンでは? とも思えてしまうエステート。ともかく登場は来年。クラウンのラスボスの出来栄えに期待したい!
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