■ホンダ シティ(AA/VF)
「トールボーイ」と呼ばれる背が高く、ユニークでかわいらしいボディで人気を博した初代シティ。この初代シティも1981年11月の発売開始なので、フェンダーミラー時代のクルマだ。
背は高いのに、ボンネットはかなり前下がりだったため、そのフェンダーミラーのステーがかなり長かったところも、シティらしさが強調される部分でもあった。
シティには、ホンダ伝統のビッグボア・ショートストロークの高回転エンジンの真逆を行く、スモールボア・ロングストロークの燃焼効率の高いコンバックス(高密度速炎燃焼原理)エンジン=ERエンジンが搭載された。リッター20kmの燃費を誇るエコなエンジンで、シティはそれまでになかったスタイリングと使い勝手の良さ、高効率のエンジンで一大センセーションを巻き起こした。
ちなみにホンダの第二期F1では、1985年のウイリアムスFW10に積まれた、RA165Eエンジンから、シティのエンジンにならい、スモールボア・ロングストローク型にスイッチ。これをきっかけにF1でホンダの快進撃がはじまり、黄金期を築くことになっていく。
他にも、三菱のランタボや、日産のシルビア(S110)、トヨタのセリカ(初代)なども、フェンダーミラーのイメージが強いクルマだったが、デザイン的にも距離の測定の正確さでも(とくに運転席側)ドアミラーに利点があり、フェンダーミラーは廃れていった。
一方で、2016年から「カメラモニタリングシステム」(CMS)が解禁になったので、今後はドアミラーのカタチもどんどん変わっていき、やがて今のドアミラーすら「懐かしい……」といわれる時代が来るかもしれない……。
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