GT-Rのエンジンを搭載した国産最強のラージステーションワゴン「ステージア」
1996年に登場した初代ステージアは、スカイライン、ローレルとプラットフォームを共用するステーションだ。全長4800-4885mm、ホイールベースは2720mmというサイズ感で、搭載エンジンはすべて直6(RB型)で、2.0リッターNA、2.5リッターNA、そして2.5リッターターボの3種類。ゆったりとしたスペースの3ナンバーサイズのボディが与えられ、インテリアも当時の高級車ばりの豪華さであった。
1997年にはオーテックから、R33スカイラインGT-Rのエンジンを搭載した「260RS」が登場。ミッションは5速MTのみ。電動スーパーHICAS、ブレーキはブレンボ、GT-Rのアイテムで武装した、国内最強のステーションワゴンだった。
アメリカ育ちの優雅なフォルムが人気だった「アコードワゴン」
ホンダからは1991年に「アコードワゴン」が登場。全長4780mm、全幅1780mm、全高1455mmの5ドアステーションワゴンとして、のびやかで幅広い、優雅なフォルムで人気のあったクルマだ。大きく傾斜したテールゲートのデザインも特徴的だった。
2.2リッター直4ガソリンエンジン(F22B型)と4速ATを組み合わせたFFで、贅沢にも前後ダブルウィッシュボーンのサスペンションを備えていた(リア荷室フロアへの干渉を小さくすることが狙いだったようだ)。日本車離れしたアコードワゴンのスタイリングを活かし、エアロパーツとローダウンを施したUSカスタム仕様を目指したファンも多くいたモデルだった。
これぞ上級ステーション!! 渋さが魅力だった「ディアマンテワゴン」
1993年に登場した「ディアマンテワゴン」は、三菱のアッパーミドルサルーン、ディアマンテをベースに、オーストラリアで生産されていたLサイズステーションワゴンだ。フロントがストラット、リアは5リンクのマルチリンクサスペンションを搭載(アコードワゴンと同じく、リア荷室フロアへの干渉を小さくすることが狙い)し、広く大きなラゲージスペースを確保していた。
ディアマンテワゴンは、3.0リッターV6エンジンと4速ATを組み合わせた1グレード構成で、本革シートや液晶TVモニターなど、アッパーミドルサルーンらしく、贅沢なアイテムを備えていた。レガシィツーリングワゴンやカルディナといった若者向けとは異なり、渋みのある大人向けとしていたため、さほど人気は出なかったようだが、いま見ても、上級ステーションワゴンとしての素養が、十分に感じられるデザインをしている。
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新型クラウンでは、セダン以外はクロスオーバーSUVとされているが、それぞれ異なる個性が与えられている。新しいボディスタイルのクロスオーバー、新しいスポーティネスを織り込んだスポーツ、新たなフォーマルを提案するセダン、そしてエステートでは「機能性」の面で新たな価値を提供してくれそうだ。
この、ステーションワゴンやSUVというカテゴリにとらわれない新型クラウンエステートによって、ステーションワゴンの魅力が再認識される可能性もある。ブーム再来によって、ミニバンやSUVばかりの国内ラインアップに変化が起こるのか!?? 期待だ。
【画像ギャラリー】ブーム再来なるか!?? かつて人気を博した、国産上級ステーションワゴンたち(11枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方レヴォーグより、レガシィアウトバックに近い立ち位置でしょうね。
走りの良いワゴンというとステージアとマークⅡブリットがありましたが、FRですからスバル目線でも少し別枠扱いしていました。今度のクラウンはガチ競合と思います。