クラウンにできてスカイラインにできぬわけがない! スカイラインはクロスオーバーを復活せよ!

クラウンにできてスカイラインにできぬわけがない! スカイラインはクロスオーバーを復活せよ!

 大胆な変革を行い、完全復活を遂げたトヨタ クラウン。ところが同じ老舗の日産スカイラインは話題もなく、風前の灯という雰囲気。一時代を背負った名車がこれじゃいかん! というわけで、スカイラインの盛衰を目撃してきたモータージャーナリストが、愛と合理性に満ちたリバイバルプランを提案する!

文/清水草一、写真/日産自動車、ベストカーWeb編集部

■いまならクロスオーバーはマストだ!

実はベストカーでもスカイラインはクロスオーバーとして復活すると予想している(ベストカーが作成した予想CG)
実はベストカーでもスカイラインはクロスオーバーとして復活すると予想している(ベストカーが作成した予想CG)

 日産フェアレディZのリボーンは見事だった。見事すぎて需給バランスが完全に崩壊し、買いたくてもまったく買えないクルマになってしまったのはウルトラ残念だが、それでもクルマ好きとしては、日本屈指の名車が完全復活したのがうれしい。

 じゃ同じ日産のスカイラインはどうなのか?

 現行スカイラインは、登場からすでに10年を経ている。そもそも2001年にV35型になって以来、国内販売はほとんど死に体となり、存在すら忘れられようとしているが、スカイラインが日産を代表する名車のひとつであるのは歴史的な事実。名門復活の方法はないのだろうか。

 そこで思い浮かぶのは、クラウンの見事な変身ぶりだ。

 トヨタを代表する名車・クラウンもまた、時代の流れに逆らえず、長期低落傾向にあった。低落と言っても月に平均2000台前後売れていたので、スカイラインとはひとケタ違うが、それでもトヨタは名門を大変身させる博打を打ち、かなりの成果を上げている。

 もうひとつ思い浮かぶのは、これまたトヨタの名車・プリウスの大変身だ。こちらも低迷を打開すべく、スーパーカールックに変身させるという博打を打ち、大勝利を得ている。

 スカイラインも、博打に勝つ方法はないだろうか。いちクルマ好きとして、望ましい姿を妄想してみた。

 かつてスカイラインは「クロスオーバー」(2009年登場)でSUV化を先取りしたが、当時はまだ先取りのしすぎで売れなかった。

 しかし今は違う。海外展開を考えたら、クロスオーバーSUV化はマストである。

■海外でもスカイラインとして市販すべし!

2009年に誕生したクロスオーバー。北米向けインフィニティEX35が原型
2009年に誕生したクロスオーバー。北米向けインフィニティEX35が原型

 日本の中高年クルマ好きとしては、R32型のような軽量コンパクトなFRセダン/クーペに戻ってもらいたいところだが、それじゃ海外需要は限りなくゼロ。日本専用に開発しても、今どき採算ベースに乗るはずがなく、妄想でしかない。よって、ボディタイプはクロスオーバーSUVしかあるまい。

 たとえばプジョー408のようなスタイリッシュでスポーティなクロスオーバーSUVなら、内外で需要はあるだろう。それが国内でスカイラインを名乗れば、ミスマッチ感もインパクトも十分だ。

 そもそも現行スカイラインは、インフィニティQ50であり、北米向けの大味なデザインを纏う。インフィニティブランドは、うねりを多用したコテコテなデザインで統一されており、Q50もその一派。

 国内向けのスカイラインは、4年前のビッグマイナーチェンジで顔をVモーショングリルで整形したが、元が元だけに、魅力的になったとは言い難い。

 しかし最近の日産デザインは、シンプル路線に舵を切っている。次期スカイラインは、インフィニティQ50とは決別し、海外でも「スカイライン」の名前で、日産ブランドの新型車として販売すべきだ。

 デザインは、歴代スカイラインのオマージュを取り入れつつ、直線的なデザインのクロスオーバーSUVにリボーンさせる。それなら日本のファンも海外のユーザーも、反応を示すだろう。

 シャシーは、Z同様、FMプラットフォームの改良型で行くしかない。新規開発は費用がかかりすぎてムリ。新型Zの走りを見れば、FMプラットフォームにはまだポテンシャルはある。

 サイズはどれくらいが適当か?

 インフィニティのコンパクトSUV・QX50のサイズは、全長4,695mm、全幅1,900mm、全高1,680mm。このサイズをベースに、次期スカイラインは全高を大幅に低めて、スポーツ方向に振ってもらいたい。

 プジョー408の全高は1478mm。それくらいがベストだ。クラウンクロスオーバーが1520mmなので、それよりも低くして、スポーティさでリードしたい。

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