「うっかりミス」は、人間なら誰にでもあること。なので、クルマを使っていてもうっかりミスはたまにあります。例えば、「間違った燃料を入れてしまった!」「ETCカードを入れずにETCゲートを通過しちゃった!」など。
運転中のうっかりミスは本来あってはならないものですが、それでも……ね。
というわけで今回は「うっかりミス」を起こしてしまった場合の対処法について。
文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/写真AC
ディーゼル車にガソリンを入れちゃった!
社用車や友人のクルマなど、いつも使っていないクルマに乗ったときにありがちなうっかりミス。
「オレはそんなミスしないよ!」という人もいるかもしれないが、ここ数年、実はコンパクトカーでもディーゼルエンジン搭載車の需要は増えていて、誰にでもありうる話なのだ。
ディーゼル車にガソリンを入れると、エンジンをかけたばかりのときは燃料系統に軽油が残っているためにエンジンはかかる。
しかし、すぐにエンジンに力がなくなり、白い排気ガスが出始める。軽油と違ってガソリンには十分な潤滑性がないので燃料噴射ポンプが壊れ、ノズルも故障すると多額の修理代がかかることに……。
ガソリン車に軽油を入れちゃった!
ガソリン車に軽油を入れた場合は、燃料+空気にプラグで着火するガソリンエンジンなのに、軽油では着火できないのでエンジンはすぐに停止する。修理代は「ディーゼル車にガソリン給油」よりはマシな程度で済む場合が多い。
修理に保険を使うとしたら、フルカバータイプであれば修理代が保証されるが、一部分だけ保証されるタイプでは対象外となる場合があるので、自分の入っている保険会社に問い合わせを。
ガソリンスタンドで、ディーゼル車にガソリンもしくはガソリン車に軽油を入れ始めてすぐに気づいた場合は、すぐに給油を止めて新しく正しい燃料を入れれば特に大きな問題なくクルマは動く場合が多い。
ただし、満タンに入れ終わってから気づいた場合は、エンジンをかけずにレッカー車などを呼んで修理工場へ。
走行し始めてエンジン不調によって気づいた場合はただちにクルマを停車させ、エンジンを止めてからレッカー車などを呼んで修理工場へ。
どちらの場合も間違った燃料をすべて抜き、燃料系の経路を洗浄(もしくはディーゼル車の場合は燃料噴射ポンプやノズルの交換など)となる。
このあたりは修理工場の判断次第で、燃料を抜いて燃料系の経路を洗浄してOKとし、その後不具合が起きればその都度対処する場合もあれば、最初から部品交換まで行う場合もある。
「必ず確認してから燃料を入れるから、オレは絶対にない!」という人もいるだろうが、なかには、「“軽”自動車だから“軽”油を入れるのだと思った」「軽油のほうがガソリンより安いから……」という人もいるそう(!) なので、人にクルマを貸す場合は、入れる燃料の種類を必ず伝えるべき。
コメント
コメントの使い方知人の息子は代車で借りた軽自動車に軽油を入れたと、知人が嘆いていた。
車の燃料キャップの色を給油ガンと同じ色にすれば済むのに、なぜやらないのだろう。
普通は間違えないものだから、そこまでコストを掛けられないからだろうか。
であれば、キャップの上面の直径ギリギリのステッカーくらい貼れば良いのにね。