シエンタ復活大成功! 再登板でも失敗あり!? 出戻り組の天国と地獄

復活が残念な結果に終わったクルマたち2選

●フォルクスワーゲン ビートル

再登板なんてあり!? なぜ廃止した? 出戻り組の天国と地獄
シリーズでは3代目になるフォルクスワーゲン ザ・ビートル。登場は2013年で、2019年まで生産

 世界的な大衆車の代表としてドイツのフォルクスワーゲン(VW) ビートルの名をあげることに異論を唱える人はほとんどいないだろう。ビートル(カブトムシ)こと初代フォルクスワーゲン タイプ1は、そもそもメーカー名の「フォルクスワーゲン」自体が「国民車」を意味する言葉なのである。

 1938年に製造がスタートしたVW タイプ1は、優れた実用性と耐久性の高さ、そしてリーズナブルな販売価格などが評価されてまたたく間に世界的なヒットモデルになった。

 そんなタイプ1・ビートルにも引退の時はやってきた。1998年には後継モデルのニュービートルが登場し、一部で続けられていた初代ビートルの製造も2003年には終わっている。

 しかし、残念ながら2代目ビートルは初代ほどの世界的ヒットモデルにはなれず、2010年に製造販売が終了となった。

 2代目ビートルが姿を消してから3年、今度は3代目のビートルがデビューする。3代目にはザ・ビートルの名称が与えられ、内容も2代目ビートルの正当な後継車だった。

 2013年に発売されたザ・ビートルも、やはり偉大なる初代モデルの成功を再現することができずに2019年に生産を終了。現時点でビートルの系譜は途絶えてしまっている。

●三菱 ミラージュ

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三菱 ミラージュ。2023年2月まで生産されていたが法規制への対応の難しさなどから製造販売を終了。ミラージュシリーズの長い歴史もこれで幕を閉じた

 2023年2月、三菱はコンパクトカー・ミラージュの日本国内向け生産を終了した。実は今回の販売終了はミラージュにとって2度目のことになる。

 最初のミラージュが発売されたのが1978年。三菱初のFFコンパクトカーだったミラージュは、その後4ドアセダンや3/5ドアハッチバックなどバリエーションを拡大し、三菱を代表するモデルの一台に成長した。

 そのミラージュの製造販売がいったん終了したのが2000年。この時点でミラージュは5代目となっていた。そこから12年後、ミラージュは三菱の世界戦略車として復活した。

 通算6代目のミラージュは先代よりもコンパクトになり、日本国内の道路事情にもフィットした。そこから販売は続けられ、2020年の2度目のマイナーチェンジでは、近年の三菱車のアイコンともいうべきダイナミックシールドにフェイスリフトされた。

 現時点で最後のミラージュとなってしまった6代目の販売終了理由は、電動パワステの法規関連への対応が困難だということ。といって、そのためにモデルチェンジを行うわけではなかった。

 これで三菱のラインナップからコンパクトカーがなくなってしまうことになるが、2023年秋から欧州で発売される新型コルトがミラージュの後継になるともウワサされている。ちなみにコルトも復活車名になる。

微妙(?)な復活だったモデル2選

●ホンダ NSX

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ホンダ NSX。写真は2016年にリリースされた新型だが、2022年には販売を終了。初代モデルの15年に比べると6年という販売期間は短く、残念でもある

 1980年代後半~1990年代初頭のF1GPで華々しい実績をあげていたホンダが1990年にリリースしたのがミドシップスポーツカーのNSX。それまでFFスポーツカーのイメージが強かったホンダが開発した初代NSXは、予想以上のロングセールスを記録するモデルになった。

 初代NSXの製造が終了したのは2005年、そこから11年の時を経て、新世代のNSXが誕生した。

 ガソリンエンジンだった初代に対し、新生NSXは3.5リッターV6ツインターボエンジン+3基の電動モーターを搭載するハイブリッドモデルで登場。システム最高出力が581ps(427kW)というスーパースポーツカーになった。

 だが、エコ時代に合わなかったのか新型NSXの注目度はそこまで上がらず、2022年をもって販売が終了した。

●スズキ エスクード

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約半年の休止期間を経て日本市場への復活を果たしたスズキ エスクード。新たに搭載されるストロングハイブリッドシステムが再躍進への切り札となるか?

 このクルマの復活に対して「微妙」と結論づけてしまうのは少々気が早いかもしれない。なにしろ復活を果たしてから約1年しかたっていないのだ。

 スズキのコンパクトSUV・エスクードは、まだSUVという言葉も使われていなかった1988年に初代モデルが誕生し、以後は世代を重ねて5代目まで進化。しかし、日本国内での販売は2021年9月に終了している。

 すでに5代目エスクードは国内ではなくハンガリーでの製造になっていて、主力マーケットも海外だった。そのため国内販売終了後も海外では製造販売が続けられていた。

 そして2022年4月、エスクードは最新ハイブリッドシステムを搭載して日本市場へのカムバックを果たした。

 このカムバックが成功か失敗か、はたまた微妙に終わるのか、これからの動向が注目される。

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