次世代専用プラットフォームを核として、新たなBEV戦略を進み始めたトヨタ&レクサス。2026年のBEV150万台販売に向けてどんなクルマが用意されているのか。スクープ班に入っている情報をもとに、その動きを読む。
※本稿は2023年5月のものです
文/ベストカー編集部、写真/TOYOTA、LEXUS、ベストカー編集部、予想CG/ベストカー編集部、撮影/三橋仁明(N-RAK PHOTO AGENCY)
初出:『ベストカー』2023年6月10日号
■トヨタ&レクサスの今後のBEV戦略
4月7日に行われた新体制方針説明会で、2026年までにBEVの新車を10台投入し、年間150万台を販売する目標を掲げたトヨタ。2026年に航続距離を2倍に伸ばす次世代BEV専用プラットフォームを導入し、開発、生産工程を半分にするという意欲的な戦略も公表した。
低燃費のHEV、PHEVも含めた全方位戦略は継続するが、BEV事業の成長、拡大なくしてそれは成立しないという危機感を露わにした内容と言える。また、BEV専任組織の開設も発表。ゴールデンウィーク明けに詳細を提示するとしていたから、この号の発売日にはすでに明らかにされているかもしれない。
ではこの先、どんなBEVが登場してくるのか。新体制方針説明会では以下の発表がなされていた。
【米国】2025年に現地生産の3列シートSUVを投入。
【中国】2024年に現地開発モデルを2車種追加。
【新興国】2023年内にピックアップトラックと小型車を投入。
【先進国】bZシリーズの性能を強化し、ラインナップを拡大。
すべて2025年までの計画であり、2026年投入とされる新開発プラットフォームを使った次世代BEVはこのなかには含まれていないと思われる。
もちろん、現行bZシリーズで使われているe-TNGAの改良も急ピッチで進められており、2025年までのBEVも大幅に進化したクルマとなるはずだが、気になるのは、やはり次世代BEVだ。
■次世代BEVは航続距離が2倍!
発表会では1枚の写真が公開されていた。「クルマ屋が創るBEV」というコピーとともに、見たことのないクルマのサイドビュー。リアドアの後端には小さくレクサスのロゴが入っている。
これこそ「心揺さぶるデザインと走り」を標榜する航続距離2倍の次世代BEV。この1枚の写真をもとに作ったのが、ここで掲載している水色のクルマのCGだが、これが次世代BEVを象徴するニューモデルとなり、2026年に登場する。
カテゴリー分けも難しいデザインで、あえて言うならシューティングブレークとなりそうだが、とにかくすべてが新しい。トヨタ&レクサスはこのクルマを軸に新たなBEV戦略に邁進していくことになる。
このほかスクープ班に入っている情報として、トヨタは次期エスティマ&ハイエース、レクサスは次期ISとブランニューのコンパクトSUVなどがBEVで登場。トヨタ&レクサスのBEV戦略は風雲急を告げている。
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