公的給付金の受取口座が本人以外の名義で登録されたり、無関係の人の口座が誤登録されたりするケースなどトラブルが相次いでいるマイナンバーカード。今後は運転免許証との紐付けも予定されているが、ホントに大丈夫なの?
文/国沢光宏、写真/AdobeStock(トビラ写真:yu_photo@AdobeStock)
■マイナポイントを受けるためのシステムに問題あり
健康保険証を廃止してマイナンバーカードにすると決めた件で、自民党岸田内閣の支持率が大きく下がっている。同じく運転免許証もマイナンバーカードに紐付け、さらに現在IDカードとしても使われている運転免許証での本人確認ができなくなることが2023年6月27日に閣議決定した。
つまり、「当面、運転免許証こそ残すが、本人確認用として使えなくするからとっととマイナカードを作れよ」ということです。
保険証で支持率を引き下げることになった要因はマイナカードのインチキさ。実際、信じられないほどのデタラメである。改めて説明したい。
■本人名義の銀行口座じゃないとダメ? 赤ん坊は?
システムの酷さを露呈するきっかけになったのはマイナポイント。「マイナンバーカードを作ったら褒美としてマイナポイントというお小遣いを上げましょう」というバラマキ行政を行う。ここまではどうでもいいです。
ポイントは銀行振り込みになるのだけれど、当然ながら乳幼児は銀行口座など持っていない。そこで保護者は自分の口座に振り込むよう紐付けをした。誰だってそうするだろう。
為政者からすれば当然のことながら想定しなければならない。そしてマイナンバーカード、本人以外の銀行口座と紐付けることはできないとしてきた。どうすりゃいいの、である。
保護者はしかたなく自分の口座と紐付けてみた。すると紐付けできないハズなのにできてしまった。この時点でシステムとして破綻している。健康保険でも誤登録者が続出してます。
同姓同名で顔を間違えるなんて、写真のソフトさえしっかりしていればあり得ないこと。写真の判断ができないシステムなのだった。今やコンビニですら登録された写真とのマッチングをしているのに。
最後まで使えなかった新型コロナのアプリ『COCOA』にも言えることながら、国は税金から巨額の費用を出してシステムを業者に外注している。国の担当者の能力が低すぎるため、外注に出した金額の100分の1くらいのシステムを作られ、満足しているということなんだと思う。繰り返すけれど100円以下の商品まで扱うコンビニで使っているシステムだってもっと正確です。
コメント
コメントの使い方もはや対策前進しかない。システムの不備は治せる。
全部ひとつの番号、国民背番号制で、ピっとやってパっとが便利。
1.マイナカード化で支持率が低下したかは確定していない
2.乳幼児でも親が代理で口座を作れる
3.COCOAは稼働させる根拠がなくなっただけ
4.免許証との紐づけでは漏れない。マイナンバーの仕組みを知らないだけ
(5)保険証の問題は入力ミス。ヒューマンエラーはゼロにはならない。
(6)自分の情報はポータルで確認可能。筆者は知らないのだろうか
トラブルを目立たせていても、そちらの総数は運転免許証のトラブルや不正や偽造などに比べたら百分の一、千分の一の数です。
善良な市民にとってはマイナンバーカードも、その免許証への紐付けも、利益しかありません。様々なタダ乗りや犯罪を撲滅できる可能性まであります。
誘導しようとするメディアに躍らされず、まっさらに立ち返って自分で何か問題あるのか考えてみることが大切です。