巨大ボディが自慢のグランエース。登場時は、ちょいと高いなと思ったものの、冷静に装備や広さを考えたら最良の移動車な気もしなくもない。グランエースコスパ最強説を唱えていく!!
文:佐々木亘/写真:ベストカーWeb編集部
■新型アルヴェルは最低でも乗り出し600万円に……
キングオブミニバンがモデルチェンジして1か月が経過する。毎日アルファードの話題には事欠かない状況で、人気も高い。アルファードは間違いなく、2023年を代表するクルマの一つになる。
ただ気になるのは値段が大きく上がったこと。最も安いZのガソリングレードでも540万円であり、乗り出しには600万円を覚悟しなければならない。
さらにショーファーユースを考えれば選択肢はエグゼクティブラウンジ一択。こちらは850万円と、かなりの高額車になってしまった印象だ。
大切な人を乗せる最良の移動車を選ぶ時、真っ先にアルファードが思い浮かぶ。この選択は間違っていないが、トヨタには忘れてはいけないショーファーカーがもう一つあるのだ。それがグランエースである。
アルヴェル/ノアヴォク兄弟、人気のシエンタと有名どころの集まるトヨタミニバンの中では影の薄い存在だが、対照的に中身は濃い。
新型アルヴェルと同格、もしくは超えていってしまうかもしれないグランエースの魅力を紹介していこう。
■新型アルヴェルより200万円も安い!! なのに超絶快適空間
2019年に登場したグランエースは2023年11月で丸4年を迎えるところだが、フルサイズワゴンならではの魅力は多彩だ。
車両本体価格は6人乗りのプレミアムで650万円。アルファードのエグゼクティブラウンジと比べれば200万円も安い。
しかし、中身は超充実している。アルファードには2列目にしか装着されていないエグゼクティブパワーシートが、グランエースには3列目にも。
運転席・助手席を含めて、乗員6名全員が、極上のシートで移動できるのがグランエースの凄いところだ。
ボディサイズは全長5300×全幅1970×全高1990mmとアルファードよりひと回り大きい。エグゼクティブパワーシートを2列にわたって配置できるのも、5.3mというボディ全長のおかげである。
ただ、運転のしやすさが大きなボディでは気になるところ。物理的な大きさは否定できない。しかし運転席に入って走り出してしまえば、そこまでボディの大きさはあまり気にならなくなるのだ。
乗用車ライクな着座位置のアルファードに対して、グランエースの運転感覚はバスやトラックに近い。
高いアイポイントから車両を俯瞰的に見ることができるため、アルファードよりも運転のしやいと感じる場面も多いのだ。ボディや窓がほぼ四角で揃ったグランエースは、ボディの大きさを掴みやすく、運転のしやすさにもつながっているのだろう。
こうなれば極上の移動空間を求めるユーザーが、グランエースを選ばない手は無いのではないか。
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