セダンには魅力たっぷり!! 一生に一度は乗りたい600万円以下で買える欧州セダン3選

■500万円以下で買えて内外装もカッコいいセダンを選ぶなら「BMW2シリーズ」

BMW2シリーズグランクーペ(全長4535×全幅1800mm×全高1430mm/最小回転半径5.4m)
BMW2シリーズグランクーペ(全長4535×全幅1800mm×全高1430mm/最小回転半径5.4m)

●400~500万円の推奨車種:BMW2シリーズ・218iグランクーペプレイ(490万円)

 BMW2シリーズ218iグランクーペは、価格を500万円以下に設定した輸入セダンだが、内外装を個性的にカッコ良く仕上げた。

 全長は4535mm、全幅は1800mmに収まり、全高は1430mmと低い。最小回転半径は5.4mで、A3セダンよりも若干大回りだが、全幅は1800mmに収まるから混雑した街中でも運転しやすい。

 218iグランクーペプレイの駆動方式は前輪駆動の2WDで、BMW3シリーズのような後輪駆動ではない。それでも運転感覚は自然な印象だ。後輪駆動の感覚を演出するために、操舵感を無理に機敏にした設定ではない。

 ステアリングシステムは支持剛性が高く、操舵したときの反応も正確で、前輪駆動でもBMWらしい上質で一体感のある走りを楽しめる。

 峠道を走ると、前輪がしっかりと接地して旋回軌跡を拡大させにくい。アクセルペダルを少し戻すと、後輪を若干横滑りさせて小さく回り込める。

 エンジンは直列3気筒1.5Lターボで、動力性能は2.2Lのノーマルエンジンに相当する。1400回転以下では駆動力が下がるが、それ以上であれば、余裕があって運転しやすい。ATは有段式の7速で、ダイレクト感のある走りが特徴だ。

 グランクーペという車名が示す通り、ボディは4ドアクーペという印象だ。そのために後席に座ると頭上の空間が狭く、居住性が欠点になるが、片道1時間程度の距離であれば大人4名の乗車も可能とする。

 218iグランクーペプレイには、衝突被害軽減ブレーキ、アクティブクルーズコントロール、10.25インチワイドコントロールディスプレイ、HDDナビゲーションシステム、前席の電動調節機能、17インチアルミホイールなどが標準装着されて価格は490万円だ。

 500万円を下まわる価格で、機能や装備の充実したBMWを買えることも魅力になる。

*おすすめのユーザー:街中でも扱いやすいサイズで、内外装がカッコ良く、スポーティな運転感覚を手に入れたい人に適する。

「BMW3シリーズは、完成度は高いが保守的な印象もあり、もう少し新鮮味が欲しい」と考えるユーザーにも向いている。特に後ろ姿はデザイン的にも新しい。

■メルセデスベンツを味あうならセダン大本命「Cクラス」

メルセデスベンツCクラスセダン(全長4755×全幅1820×全高1435mm/最小回転半径5.2m)
メルセデスベンツCクラスセダン(全長4755×全幅1820×全高1435mm/最小回転半径5.2m)

●500~600万円の推奨車種:メルセデスベンツCクラスセダン・C180アバンギャルド(599万円)

 600万円以下で購入できる輸入セダンの本命は、メルセデスベンツCクラスだ。今はライバル車のBMW3シリーズセダン、アウディA4セダンを含めて価格が高まり、Cクラスセダンも600万円以下で用意されるのはC180アバンギャルドのみになる。

 それでもCクラスはエンジンを縦向きに搭載する後輪駆動だから、フロントウインドー&ピラー(柱)と前輪の間隔が離れ、ボンネットも長くて外観はスマートだ。

 全長は4755mm、全幅は1820mmと少し大きいが、後輪駆動だから最小回転半径は5.2mに収まる。

ボンネットが良く見えて、ボディの先端や車幅も分かりやすく、混雑した街中や駐車場でも運転しやすい。

 インパネでは、デジタルメーターとインパネ中央に装着された大型ディスプレイが注目される。

メルセデスベンツとあって各部の造りも上質だ。後輪駆動車らしく、センターコンソールが収まる前席の中央部分が高めに位置しており、内装の形状を含めて囲まれ感がある。

 後席は腰が落ち込んで膝の持ち上がる座り方だから少し窮屈だが、大人4名の乗車は充分に可能だ。セダンに求められる実用性を満たしている。

 エンジンは価格を600万円以下に抑えたC180アバンギャルドの場合、直列4気筒1.5Lターボを搭載する。駆動力は2.5Lのノーマルエンジンと同等で、登坂路でもパワーに余裕があって運転しやすい。

 メルセデスベンツらしいと感じるのは、ステアリングを操作したときの反応だ。機敏に曲がる性格ではないが、ドライバーの操作に対して進行方向を忠実に変える。このあたりが走りの質を高めている。

 乗り心地は、路面の荒れた街中を時速40km以下で走ると路上のデコボコを伝えやすいが、大きな突起を乗り越えたときの突き上げ感は抑えた。

 欧州車に多い特徴として、速度が時速60kmを上まわると、乗り心地が洗練された印象に変わる。装備もキーレスゴーなどを含めて充実させている。

*おすすめのユーザー:上質なセダンを求める幅広いユーザーに適する。主力はEクラスセダンだが、現行型はボディが大きく全長も4940mmに達しており、価格は889万円以上だ。

 そこでメルセデスベンツを味わうには、割安なCクラスが現実的な選択肢になる。

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