渋滞回避!! 歩行者保護!! 交通網の急所「左折」を安全に効率よくするヒント

 近年交差点では方向別指示の信号が増えてきている。右折のみ、直進のみなどそのバリエーションはさまざま。

 しかしアメリカでは州によっては右折(左側通行の場合の左折)が信号と無関係に行うことができる。

 交差点をまたぐ必要がない左折を日本でも常時可にするメリットはあるのだろうか?

文:国沢光宏/写真:AdobeStock


■青信号で3台しか左折できない現状の打破を

 日本の交差点で1番大きな課題となっているのは、左折だと思う。

 交差点の信号が青になって左折しようとしたら、横断歩道の歩行者に優先権ある。

大都市圏の交差点では歩行者が多く青信号でもほんの数台しか左折ができないなんてケースも頻発する

 されど繁華街のように歩行者の多い交差点だと、なかなか歩行者は途切れない。最近はノンビリ歩く人も少なくない。

 結果として車両はず〜っと待たなければならない。青信号1回でクルマ3台しか通過できない、なんてことも珍しくない。何とかならないだろうか?

 そもそも現在のスタイルはクルマも少なかった昭和20年代にアウトラインができた。

 今から考えると超ノンビリしていた時代です。本来なら交通状況や社会事情に合わせ、改善していかなくちゃならない。

 されど警察はまったく無視。かくして渋滞の原因になったり、左折時に歩行者を轢いたりする事故が多発することになってしまう。

 歩行者にとっても、道交法の理念である円滑な交通の流れという点でも問題大きい。

 どうしたらいいか? 解決方法はふたつ。まず「歩行者と車両を分離する」というもの。

 自動車が交差点を通行できる信号の時は、すべて横断歩道の信号を赤。そして横断歩道の信号を青にしたら、すべての車両を止めるという方式だ。

歩車分離式の信号の例。安全面ではもっとも信頼が高いものの、自動車も歩行者も信号待ちの時間が増えてしまうデメリットもある

 これなら歩行者信号が青なのに、左折してきた車両に轢かれるというケースなどなくなる。

 ただ歩行者信号の青の時間を長くすると、渋滞を招く。また、横断歩道を通行できる時間も短くなるため、信号待ちの時間は普通より長くなってしまう弱点を持つ。

 個人的に推奨したいのは、アメリカなど海外の如く常時左折可能にするというもの。

(編註:アメリカは右側通行のため、直進車との交差がない右折は赤信号でも州によっては原則として常時可能。日本の場合は左折になる)

■歩行者保護のために常時左折可の実現を

 こう書くと、歩行者にとって危険だと思うかもしれない。確かに現在の左折と同じく徐行義務なければ、危険だと思う。されど欧米の常時左折可能は、一時停止や徐行義務がつく。

 日本で導入するなら、左折時に一時停止義務をつけてもいいかもしれません。

常時左折を可能にすることで交通の流れは円滑になるはず。徐行義務を設ければ歩行者保護にもつながる

 そうすれば左折時に必ず安全確認するようになるため、歩行者に対する危険性は大幅に低くなるだろう。

 日本で渋滞する箇所を分析すると、必ず「原因」が見つかる。右折レーンの設定がないばかりに渋滞する場所や、左折時の歩行者待ち渋滞も多い。

 簡単に解決できるようなことを、どうして放置しているのか理解できない。もちろんそれを警察に言っても門前払いです。

 解決策は議員さんに申し入れしかなさそう。されど議員さんだって交通政策で票を取れると思っていないため、熱心に取り組もうとしないのだった。

 誰か若手で道路交通を専門にする議員さんが出てこないだろうか。そしたらいろんなメディアで応援するのに。

 おなじみの古屋圭司さんを中心に取り組んでもらっても大歓迎です。

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