本当にハズレだったの!? 当時はなぜか不評だったR33スカイライン&S14シルビアを再検証!!

本当にハズレだったの!? 当時はなぜか不評だったR33スカイライン&S14シルビアを再検証!!

 日産を代表するスポーツカーの2台であるスカイラインとシルビア。その中でもR33型スカイラインGT-RとS14型シルビアは当時イマイチ評価されず……。令和の今、もう一度評価したらどうなのだろうか!?

※本稿は2023年7月のものです
文/片岡英明、写真/NISSAN、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年8月10日号

■R32型よりも動的性能も扱いやすさも上をいっていた!(日産 スカイライン・R33型)

R33型ではGT-Rベースで400psを発揮したNISMO 400Rが1995年に99台限定生産された
R33型ではGT-Rベースで400psを発揮したNISMO 400Rが1995年に99台限定生産された

 R33を名乗る9代目スカイラインが登場した後も、商品性の高いR32型GT-Rが継続販売され、新たな神話を生んでいる。

 R33型はモーターショーに出したプロトのデザインが不評だった。ボディが大きく、重くなっていることもネガティブに捉えられている。自主規制があるからGT-Rの最高出力も280psと変わっていない。高性能スポーツカーブームが去ったことも人気低迷につながった。

■今、改めて評価すると?

GTS系は2.5Lへと排気量アップし、ボディは3ナンバーサイズへ大型化したR33型スカイライン
GTS系は2.5Lへと排気量アップし、ボディは3ナンバーサイズへ大型化したR33型スカイライン

 ステアリングを握った時、R32型GT-Rと比べて動的性能が素晴らしく、扱いやすいことに驚かされた。爆発的にヒットし、美しかったR32型と商品性を比べるから評価は低かった。が、全幅を広げたことも奏功し、非凡な資質を見せている。走りの実力はR32型GT-Rの一歩上を行き、質感も高いよね。

 ル・マン24時間レースに挑んだし、究極の400Rも限定発売されるなど、今、振り返ると凄いスポーツクーペだったことがよくわかる。

●R33型スカイライン
・走りの実力:★★★★★
・人気度:★★☆☆☆
・当時の先進度:★★★★☆
・今の再評価:もっと高く評価したい

■剛性や扱いやすさは向上したが華やかさが不足(日産 シルビア・S14型)

6代目となるS14型シルビアはボディが拡大され3ナンバーサイズとなった。2L・NAと2Lターボを搭載
6代目となるS14型シルビアはボディが拡大され3ナンバーサイズとなった。2L・NAと2Lターボを搭載

 S13型シルビアは国内だけで30万台を超えるヒット作となっている。後継のS14型はワイドボディで登場したが、キャビンは大きくなっていない。また、メカニズムはキャリーオーバーだ。これがファンから反感を買い、買い替えを渋らせてしまった。

 1996年に大胆に顔を変えたが、かえってチグハグさが際立つようになる。このフォルムは4ドアクーペのほうが似合っていたような……。

■今、改めて評価すると?

デザインが支持を得られず、1996年のマイチェンでフロント周りのデザインが大幅に変更された
デザインが支持を得られず、1996年のマイチェンでフロント周りのデザインが大幅に変更された

 S13型シルビアが売れすぎたから開発陣も欲を出したのだろう。だが、意気込みが空回りしてしまった。剛性や扱いやすさは向上したが、今乗っても華やかさとオーラが足りないのが残念だ。

●S14型シルビア
・走りの実力 ★★★★☆
・人気度 ★★☆☆☆
・当時の先進度 ★★★☆☆
・今の再評価:今ひとつ評価上がらず

【画像ギャラリー】前後の世代が素晴らしすぎた!? 日産 スカイラインR33型&日産 シルビアS14型(19枚)画像ギャラリー

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