即停車!? 走り続けてOK!? 覚えておきたい警告灯8選

点灯しやすい警告灯は? 点灯したらどう対処する??

 クルマには多くの警告灯があり、すべてを解説することは難しい。よって、点灯しがちな警告灯について解説しよう。

●水温警告灯

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
水温警告灯が赤い色だったら、超ヤバい!! すぐに停車して助けを呼ぼう。自走して修理できる場所まで……なんて悠長なことはいっていられない

 エンジンの冷却水の温度が低いときに青く点灯。寒い冬の朝に青く点灯していることがあり、このランプが青く点灯していたらエンジン始動後にすぐに発進せずにエンジンを暖気運転してから走り出すといい。

 赤く点灯している場合は冷却水の温度が高いことを示しており、これはかなりヤバい。走行中であれば速やかにクルマを止め、JAF、購入店もしくはディーラーに即連絡。

●ブレーキ警告灯

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
パーキングブレーキを解除してもブレーキ警告灯が点灯したままだったり、走行中に突然点灯したら何らかのブレーキのトラブルが考えられるため、すみやかに停車し、JAFを呼ぶのが賢明だ

 丸の中に「びっくりマーク」があるのがブレーキ警告灯。パーキングブレーキが解除されていないときに点灯し、解除すれば消灯するのが正常。

 パーキングブレーキを解除しても赤や黄色に点灯する場合は、ブレーキフルードの量が不足している、ブレーキ系統の異常などの故障を意味する。放置すると重大な事故につながりかねないので、購入店もしくはディーラーに即連絡。

●エンジン警告灯

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
エンジン警告灯が点灯するとかなり焦るが、赤色の手前のオレンジ色で表示される。赤色で表示される警告灯ほど緊急性は高くないものの、点灯したら速やかに点検を受ける必要ありだ

 見慣れない人にとっては「ヘリコプター」にも見えるみたい……だが、エンジンをイラスト化したもので「エンジンチェックランプ」ともいわれる。

 エンジン本体やエンジンに関連するさまざまな異常を検知したときに点灯するが、クルマのエンジンには多くのセンサー類が接続されていて、下記のようなセンサーに異常があっても点灯する。

・アクセルポジションセンサー
・イグニッションセンサー
・エアフローセンサー
・O2センサー
・カム角度、クランク角度センサー
・メーターセンサー
・電気系統センサー
・バッテリーセンサー

 これらのセンサーが異常を検知すると点灯するが、稀に給油口キャップの不良で燃料タンクの内圧を保持できずに点灯、エンジンコントロールユニットの通信不良で点灯、スロットルバルブの汚れ(カーボンの付着など)で点灯する場合もある。

 筆者も過去に点灯したことがあるが、そのときはO2センサーが劣化して正常値を示さなかったからだった。

 輸入車、特にヨーロッパ車は排ガス規制が厳しく、規制値をわずかに超えただけでもセンサーが異常値を示して警告灯が点灯することもあるという。

 この場合は走行しても大きな問題にはならないが、エンジン警告灯の点灯原因は多岐に渡るため、点灯したら速やかに停止し、異音や異臭が発生していないかを確認して購入店やディーラーに即連絡して指示を待つのが得策。

 そのまま無視して走行を続けた場合、他の部位にも損傷が及ぶことがあるためだ。

●油圧警告灯

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
油圧警告灯(エンジンオイルランプ)が点灯するのはかなりの緊急事態!! そのまま運転すると車両火災のおそれもあるため、すみやかに停車してJAFを呼ぼう

 昔、百貨店のレストランでカレーを食べたときに見た記憶があるようなマークが「油圧警告灯(エンジンオイルランプ)」。オイル量の減少、オイルポンプの故障やオイルの詰まりによってエンジン内部の油圧異常を検知すると点灯。

 エンジン内部を正常にオイルが循環していないので、そのまま走行を続けるとエンジンが焼き付くなどで走行不能になる。

 また、エンジンが高温になるとエンジンオイルが発火しやすくなり、車両火災の危険性も。エンジンルームから白煙が上がると火災の一歩手前だ。こうなったら即エンジンを止めてクルマから離れるべし!

●充電警告灯

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
充電警告灯が点灯したときは緊急事態。エンジンが始動しなくなるだけではなく、ブレーキが利かなくなってしまうこともある

 四角いブロック内に+とーのマークがある。クルマのバッテリーが劣化して正常な電圧を発生させられなくなったとき、充電系統(オルタネーターやベルトなど)に異常がある場合などに点灯。

 バッテリーの電気がなくなるといつどこでクルマが停止するかわからないので、緊急事態ではないかもしれないが、ある意味恐怖である。

 ちなみに、バッテリーが十分に充電されていないとエンジンがかかりにくかったり、ライトが暗かったりと予兆はある。自分で新品バッテリーに交換しても、充電系統に異常があれば意味がないので、購入店もしくはディーラーに連絡を。

●ABS・ブレーキアシスト警告灯

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
緊急性は赤色より下のオレンジだが、ABSが作動しなくなるおそれがあるので、すみやかに点検を受けて原因をつきとめよう

 ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)またはブレーキアシストシステムに異常がある場合に点灯するが、点灯してもブレーキ自体はきく。ただし、いざというときにABSがきかないので早めの点検が安心。

●排気温警告灯

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
排気温警告灯は車両火災の危険ありの緊急事態。点灯したらすみやかに停車し、JAFや販売店に連絡を。自走しての移動は超危険!

 90年代後半以前のクルマに装備されていた警告灯で、箱から湯気が出ているようなマーク。ここでいう箱は触媒装置を指しており、温度が上昇すると点灯する。

 無視して走行を続けると火災の危険もあるので、速やかに停止して購入店もしくはディーラーへ連絡。

●マスターウォーニング

「即停車?」「走り続けてOK?」どっちが正解? 警告灯がついたときの対処法
マスターウォーニングは、クルマのどこかに異常があるときに点灯する。クルマによっては点灯の理由も表示される

 クルマの各システムに異常が起きると点灯・点滅する。他の警告灯・表示灯の点灯やメーター内のディスプレイへの警告メッセージとともに同時点灯、さらにブザーが鳴る場合もある。

 緊急性の高い異常を検知するため、走行中に点灯・点滅したら速やかに停止し、購入店もしくはディーラーに即連絡を。

  今回は警告灯について話をしたが、とりあえず走行中に「赤」が点灯・点滅したら速やかに停止させて購入店もしくはディーラーやJAFに連絡! で間違いない。「黄」であればすぐに重大な故障や事故になる可能性は低いので、早めに点検・修理すれば問題ないだろう。

【画像ギャラリー】警告灯を見極めて大トラブルを回避しよう(7枚)画像ギャラリー

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