■初代ロードスターが変えた「オープンカー」の価値観とはなにか
そんななか、ロードスターは1989年に登場する。エンジンなど既存のコンポーネントを上手く流用し価格を抑えながら、各部の耐久性やそれまでのオープンカーの幌よりも雨漏りが少ない幌を採用したこのモデルは世界でスマッシュヒットとなる。
簡単に言えばこれまでなかった「普段使いできるオープンカー」、その初めてのモデルがロードスターだったのだ。
もちろん、単に普段使いもイケるオープンカーだったわけではない。既存のコンポーネントを流用するという面では、当時FFかFFのパワートレインを後部に流用したMRが一般的であった。
しかし、ロードスターは素直なハンドリングが魅力のFRにこだわり、クルマの軽さにこだわり、そして走りの楽しさにこだわった。つまり趣味性の高さにもこだわったのだ。
この成功を見て、「普段使いも出来て手ごろな価格のオープンカーを作れば売れる!」と世界中の自動車メーカーは気づかされた。この影響を受けてトヨタのMR-Sやポルシェのボクスター、ベンツのSLKなどが誕生した。
ロードスターは冷え切っていたオープンスポーツカーという市場を復活させた正にトレンドメーカーなのだ。
今日では多くのメーカーがこのモデルをラインアップしているが、それらはロードスターの成功がなければ誕生していなかったかもしれない。
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