■中国で大人気のセントラ(北米、南米)&シルフィ(中国)
日本車で言えばカローラやシビック級となるミドルセダンで、現行モデルは2019年に登場した。他社も同様だが、日産にとってもこのクラスのモデルは重要な存在で、シルフィは特に中国では2022年に約42万5000台を販売。中国で最も売れた乗用車の座に輝き、世界的に見ればここ数年連続で最も売れた日産車となっている。
セントラ&シルフィも日本では2020年に絶版となった3代目シルフィをフルモデルチェンジして継続したもので、内外装のデザインはかつてのブルーバードの末裔らしくスポーティだ。
クルマの成り立ちは日産では新しい部類となる現行エクストレイルや三菱アウトランダーも使うCMF-C/Dを採用し、パワートレーンは北米&南米向けが2L直4NA+CVT、中国向けが1.6L直4NA+CVTと、1.2L3気筒NA+2モーターシリーズハイブリッドとなるe-POWERを搭載する。
なお、中国では1.6L直4NA+CVTを搭載する先代シルフィも廉価版として、「シルフィクラシック」の車名で継続販売されている。
■北米ではロングセラーのアルティマ
アルティマも北米や中国では重要な量販車で、カムリやアコードと同車格となるFFのラージセダンである。アルティマ、そしてその前のティアナも日本ではかつてのローレルとセフィーロを統合したモデルとして2003年に登場し、三世代続いたが、2017年に絶版となったティアナをフルモデルチェンジしたもので、現行モデルは2018年の登場だ。
内外装は登場時期が近いのもあり、全体的に現行セントラ&シルフィの兄貴分的な雰囲気を持ち、日産セダンとしてのアイデンティティを感じる。
プラットフォームはこのクラスの日産車では長年使われているDプラットフォームを採用。パワートレーンは北米向け、中国向け各々に上級グレードとなる2L直4VC(可変圧縮)ターボ、中心となるグレードには北米向けが4WDも設定する2.5L直4NA、中国向けは2L直4NAを搭載し、トランスミッションはCVTのみの組み合わせだ。
■V6、3.5LDOHCを搭載するマキシマ(北米)
マキシマというのは日本人にとっては懐かしい車名だ。日本では1983年にFFとなった7代目ブルーバードにV6エンジンを搭載した上級モデルとなるブルーバードマキシマ、1988年登場の2代目モデルは現在とほぼ同じポジションとなるFFラージセダンのマキシマが販売され、絶版に。後継車は1994年のフルモデルチェンジでFR車からFF車となった2代目セフィーロだった。
マキシマの車名は現在も北米では途切れることなく継続されており、2015年に登場した現行型となる8代目モデルは登場時期もあり、前述のアルティマの先代モデルを「スポーティかつ上級に仕立てた」というモデルだ。
こうしたポジションに設定されたこともあり、パワートレーンにはパワフルな3.5LV6+CVTを搭載し、トップグレードの「SR」はスポーツチューンドサスペンション+19インチタイヤという足回りを装着する。
コメント
コメントの使い方セレナe-POWERのパワートレーンをハイギヤ化して搭載したシルフィe-POWERを日本で販売すれば、長年日産との付き合いがあるが、ノートでは狭いしSUVが欲しいわけではないのでX-TRAILを買う気はないというユーザー層から安定した需要が見込めると思います。
タクシーベースとしての需要もあると思います。