ブレンボと言えば、クルマ好きの皆さんなら高性能ブレーキシステムとしてよく知っている超有名ブレーキメーカーだろう。ブレンボが開発した最新のアルミ製8ピストンキャリパー「OCTYMA(オクティマ)」が、イタリアで世界的デザイン賞として知られる「A‘デザインアワード」の自動車部品・装備品・ケア用品部門でプラチナ賞を受賞した。これって、いったいどんなキャリパーなんだろう?
文:梅木智晴(ベストカー編集委員)/写真:ブレンボジャパン、ジャガーランドローバージャパン
美しいデザインが高性能車の足もとをさらにスタイリッシュに磨き上げる!
ブレンボを代表するモノブロックの対向ピストンキャリパーは存在感があり、ホイールの隙間から見えるブレンボキャリパーは高性能車の勲章のような存在だ。圧倒的な信頼感で「止まる」ことができなければ、どれだけパワーがあっても、どれほど優れたコーナリング性能を誇っても高性能車とは認められない。
ブレンボが開発した「OCTYMA」はラテン語で8を意味する「okuto」がネーミングの由来。そう、OCTYMAは対向8ピストンキャリパー。独特なキャリパーデザインは、片面4つのピストンを十字型に配置したことで実現しているのだが、これはもちろんデザインのためのデザインではなく、面積の大きなブレーキパッドを均一な圧力配分でローターディスクに押し当てるため。技術に裏打ちされたデザインは美しいものとなるのだなぁ、と納得させられる。
このOCTYMA、レンジローバースポーツSVに採用され、スポーティでダイナミックなスタイルを足もとから引き締めている。23インチのカーボンホイールから垣間見えるOCTYMAは美しく、そして頼もしい。
ちなみにレンジローバースポーツSVに搭載されるエンジンは、M5やX5Mなどにも搭載されるBMW製のV8、4.4リッターツインターボで635ps、76.5kgmを発揮する。2560㎏の車体を安定して止めるにはOCTYMAのようなブレーキシステムが不可欠なのだ。
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