2370万円もするのに高級感がまったくない……まるでカツ丼! そんなNSXに惚れた!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】

■NSXは100点だ!

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カーボンだらけの作りは、いかにもスーパースポーツカーといった感じだ。3.5Lツインターボエンジンは米国オハイオの工場で、6名の職人が1基につき6時間以上をかけて手組みで生産するという。そういう話を聞くと繊細な印象を受けるが、実際に走らせてみるとアメリカンマッスルカーのようで、全然繊細じゃない(笑)

 NSXは馬のようなクルマだ。「2370万円もするのだから、もっと高級にしろ」というのは、ハッキリ言う、貧乏人の発想だ。これをスーパースポーツカーの醍醐味だと感じなければ、日本は優等生なクルマばかりになってしまう。

 日本の服は、安くても袖や首のあたりがヨレにくい。しかし、海外の高級ブランドのシャツなどは買った直後はかっこいいが、すぐにヨレたりする。それに対して「耐久性がない」などと文句を言う富裕層がいるかということだ。そういうのも含めて「味わい」と理解し、買った直後がよければそれでいいと思わなければならない。

 NSXは日米共同開発だという。オールジャパンで作っていたら、きっとこうはならず、もっとちゃんとしたクルマになっていたはずだ。アメリカの血が混ざっていてよかったと私は思う。評論家は「2370万円でこんなクルマなのか」と言うかもしれないが、上質なクルマはほかにいくらでもある。高くて雑なものを作ったからこそ価値があるのだ。

 先ほどNSXは馬だと言ったが、これからは焚き火をするとか狩猟をするとか、そういうワイルドな遊びがラグジュアリーになっていくような気がする。それをクルマで表現しているのがNSXなのだ。そう考えれば、このクルマの本当の価値がわかるだろう。私は好きだ。NSXは100点だァ!

(※写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)

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