「なんでこうなった!?」 開発した人を小一時間ほど問いただしてみたい、でも憎めない「ざんねん」なクルマたち、エピソードを集めた『ざんねんなクルマ事典』『ますます! ざんねんなクルマ事典』(小社刊)。
日本のクラシックカーや絶版車、珍車についての知識にも定評あるモータージャーナリスト、片岡英明氏監修による本書から、トヨタのビッグネーム3台にまつわるざんねんトホホなエピソードをご紹介!
監修/片岡英明、写真/TOYOTA、Adobestock
■「え、二点式に戻すの!?」という国民からの総ツッコミが入った一台 トヨタ 2代目カムリ
●先進性を捨ててしまったせいで人気はイマイチに
トヨタ カムリは、まずは「セリカ カムリ」として登場し、2代目から「カムリ」になりました。その2代目がこちらのモデルで、ビスタは兄弟車です(ビスタとしてはこのモデルが初代)。
で、後席にいち早く3点式シートベルトを採用したのですが、1984年のマイナーチェンジで2点式に戻してしまいました。大事な安全性での謎の退化が、ざんねんです。
ちなみに1983年4月以降のCMには俳優の田中邦衛氏が起用されました。シブいチョイスですね。
・発売年月:1982年3月
・エンジン種類:直4 SOHC
・総排気量:1832cc
・最高出力/最大トルク:100ps/15.5kgm
・全長/全幅/全高:4400×1690×1395mm
・車両重量:990kg
・諸元記載グレード:1800LT
●ざんねん度:★★★☆☆
■ちょっと勢い余って(?)「SE-L」と付けたらSELの「本家」からクレームが!? トヨタ 7代目 カローラ
●ベンツからチクリ
7代目のトヨタ カローラが発売されたのはバブル崩壊後の1991年ですが、設計はバブルの最中に行われたため、その内外装と装備類はかなり豪華でした。
まぁカローラが豪華であることの是非はさておき、上級グレードに「SE-L」という名前を付けたのはやりすぎでした。
というのも、古くから「SEL」というグレードを用意していたメルセデス・ベンツからクレームが入ったのです。
結果、カローラSE-Lは「SEリミテッド」へと改名されました。
・発売年月:1991年6月
・エンジン種類:直4 DOHC
・総排気量:1498cc
・最高出力/最大トルク:105ps/13.8kgm
・全長/全幅/全高:4270×1685×1380mm
・車両重量:1010kg
・諸元記載グレード:SE-L
●ざんねん度:★★★☆☆
コメント
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