まだ早いなんて思っているとドツボにハマる!! スタッドレスタイヤの正しい交換時期の見極め方

まだ早いなんて思っているとドツボにハマる!! スタッドレスタイヤの正しい交換時期の見極め方

 毎年、この時期になると「そろそろ準備しなきゃ……」と思うのが冬用タイヤへの履き替え。まだまだ早いと思っていたら急に積雪が! なんてことにならないための適切なタイミングとは?

文/井澤利昭、写真/写真AC

■初雪前? 初雪後? スタッドレスタイヤへ交換するタイミングの見極め

まだ早いなんて思っているとドツボにハマる!! スタッドレスタイヤの正しい交換時期の見極め方
気象庁がWEBページなどで公開している、過去30年間の「霜・雪・結氷の初終日」の平均値の一例。このデータを見ると東京都での初雪は1月3日となっているため、東京都の場合は、その1カ月前である12月初旬がスタッドレスタイヤへの交換時期の目安ということになる(引用:気象庁「平年値(霜・雪・結氷の初終日と初冠雪日)」)

 凍結や積雪した道路を夏用=ノーマルタイヤで走るのは、スリップによる追突やカーブでのオーバーランといった事故のもと。そこで必要不可欠となるのが、冬用=スタッドレスタイヤへの履き替えだ。

 スタッドレスタイヤへの交換のタイミングは地方によって異なるものの、「初雪の1カ月前」を目安とするのが一般的。

 気象庁が公開している過去の「霜・雪・結氷の初終日」が参考になるほか、タイヤメーカーや大手カー用品店などでは、お薦めの交換時期がわかるカレンダーなどをWEBサイト上で公開しているところもある。

 また、スタッドレスタイヤへの交換時期として、もうひとつ目安となるとされているのが「最低気温が7℃以下になった頃」。

 こちらはあまり雪の降らない地域でより参考になる目安で、その根拠は最低気温が7℃を下回ると夏用タイヤのゴム素材が硬くなりグリップが低下する点や、たとえ積雪がない場合でも朝晩の日陰やトンネル内などで路面が凍結する可能性が出てくるためとされている。

 積雪や凍結した路面を夏用タイヤで走るのはスリップなどによる事故の危険があるのはもちろん、道路交通法第71条に基づく法令違反にもなってしまう。取り締まりの対象となれば、反則金6000円(普通車の場合)が科されることもあるため、これら目安となるタイミングが近づいたところで、スタッドレスタイヤへの交換を検討し始めるのがいいだろう。

■新品タイヤを購入するなら早めに交換するのがお薦めなワケ

まだ早いなんて思っているとドツボにハマる!! スタッドレスタイヤの正しい交換時期の見極め方
東京の都心部などほとんど雪が降らないような地域であっても油断は禁物。数少ない雪の日には、ノーマルタイヤを履いていたことが原因と思われるスリップ事故や、立ち往生するクルマの映像がテレビのニュースなどで流れるのは毎年のことだ

 初雪の1カ月前や気温7℃以下と聞くと、毎年、雪がチラホラし始めてから交換するという人にとっては「ちょっと早すぎるのでは?」と思うかもしれないが、多くのタイヤメーカーがその時期を交換のタイミングとして適切と薦めるのには、それなりの理由がある。

 まず新たにスタッドレスタイヤを購入する場合、その性能を100%引き出すにはある程度の慣らし運転が必要となるため。

 慣らしの方法は諸説あるものの、たとえばブリヂストンの場合、タイヤの表面に付いた油やゴミなどを取り除き、トレッドを均一に接地させるためとして、60km/h程度のスピードでの走行をドライ路面で200km程度行うことを推奨している。

 また、初雪が降った直後は駆け込みでスタッドレスタイヤの購入や交換をする人が増えるため、タイヤを販売しているカー用品店などが混雑する場合や、お目当てのタイヤが売り切れてしまう可能性も。

 需要が高まれば値引きなどのサービスが受けられなくこともあるため、新品タイヤの購入を考えているのであれば、早めにショップやディーラーに相談するのがいいだろう。

次ページは : ■自宅などに保管していたスタッドレスタイヤを再度使用する場合の注意点

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