新年のスポーツイベントといえば「箱根駅伝!」という人も多いはず。その箱根駅伝でトヨタがすごいCMを流す。4台のGRマシンをどアップのスーパースローでとらえた息をのむような作品「ワイルドモーメント」だ。クルマ好きなら鳥肌が立つこと間違いなしの傑作映像を紹介しよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ
【画像ギャラリー】やっぱクルマっていいなあと実感するワイルドモーメントを画像で!(11枚)画像ギャラリー■クルマのすごさを実感する60秒の映像美!
あらかじめ断っておくが、これはCGではない。4台のGRマシンをそれぞれの戦いのステージに持ち込み、何度も何度もリハーサルを繰り返した末にやっと撮影された奇跡のような映像だ。
その4台だが、WRCマシンの「GRヤリス Rally1」、ニュルブルクリンク24時間を戦う「GRスープラ」、ル・マンハイパーカーの「GR010ハイブリッド」そしてパリダカマシンである「GRダカールハイラックスT1」というバリバリの競技車両たち。
それらを駆るドライバーたちもただモノではない。実際にそれぞれのマシンで戦いの最前線に挑んできた本人たちがステアリングを握っている。それこそが、勝田貴元、佐々木雅弘、小林可夢偉、ジニエル・ド・ヴィリエールという4人である。
そもそもこのCMが作られるきっかけは、トヨタの豊田章男会長の次の発言だったという。
「本当のこと言っていいんですか? 僕はねぇ…やっぱり…ガソリン臭くてね…燃費が悪くてね……音がいっぱい出てね……。そんな野生味あふれたクルマが好きですね……」
ここで言われる「野性味あふれたクルマ」とはなんなのか。これを実際の映像で表現してみようという試みが、今回のCMというわけだ。映像を手がけたのはかつてGR86の「THE FR」というCMも手掛けた野添剛士氏である。
■一足先にYouTubeで視聴できる!
映像表現を言葉で説明するのはヤボというものだが、さわりの部分だけ紹介したい。女性のボーカルに載って、ゆっくりと画面上から現れるのはGRヤリスRally1のフロントセクション。クレスト越えでジャンプし、着地するシーンをスーパースローでとらえたカットだ。
長いサスペンションストロークを生かしてノーズをじわりと沈ませるGRヤリス。フロントスポイラーがわずかに接地し、土ぼこりが舞い上がる。まるでネコ科の野生動物が獲物に襲い掛かるよう。しなやかさと力強さがみなぎるホレボレするような映像だ。
ちなみにこの映像は、勝田貴元選手が駆るGRヤリスの隣を、もう1台のGRヤリスが並走して収録された。その並走車のドライバーを務めたのは、貴元選手の父である勝田範彦選手。収録車にギリギリまで接近した迫真の映像は、親子だからこそ撮影できたミラクルショットなのかもしれない。
このあとCMは、GRスープラ、GR010、GRハイラックスと続くわけだが、それぞれが別個の撮影手法で収録されており、それぞれのクルマの特性を見事に引き出している。まさにこれがクルマの野性味。クルマ好きを釘付けにする60秒だといえよう。
冒頭でも紹介した通り、このCM「ワイルドモーメント」は新春の箱根駅伝でオンエアされるのだが、一足早く、TOYOTA GAZOO RacingのYouTubeチャンネルで見ることもできる。
同チャンネルには合わせてCM撮影の舞台裏を捕えた「Behind The Scene」もアップされているから、合わせてみることをオススメする。
電動化や自動化が進む近年の自動車。しかし「野性味を持つクルマ」の魅力は、当分消え去ることはないだろう。
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