ありがちなうっかり失敗を未然に防げ! 今のうちにやっておきたい3つの冬対策とは

■フロントガラスの凍結を防ぐには

手っ取り早く積もった雪や解氷するには、解氷スプレーと樹脂製のスクレーパーを使うのがオススメ
手っ取り早く積もった雪や解氷するには、解氷スプレーと樹脂製のスクレーパーを使うのがオススメ

 師走に入り、フロントガラスが凍結して、毎朝悩まされている人が多いのではないだろうか。フロントガラスの凍結はガラス表面に付着していた水蒸気が放射冷却などによって、気温5℃以下、表面が0℃以下になると霜がおりる。

 天気予報などで翌日に5℃以下になり、フロントガラスが凍結しそうだと判断すれば、まずは「凍結防止カバー(Amazonで2000円前後)」を取り付けることがおススメ。

 またガラコのような撥水コーティングを事前に施工しておけば、水蒸気が付着しようとしても水玉状になり、フロントウインドウに凍りつくことが少なくなる。

 ありがちなのが、早く取り除きたいからと慌てて熱湯をかけるのは絶対やってはいけない。急激な温度変化でガラスの一部分のみが膨張し、ヒビが入ったり、最悪、割れてしまうことがあるからだ。

 熱湯ではなく、水やぬるま湯だったら大丈夫じゃないかと思う人もいるかもしれないが、気温が低ければ凍結することもあるのでおススメできない。

 寒冷地に住む知り合いは、ビニール袋のお湯を入れて。フロントガラスをなでるようにして解凍している。

 また、ついついやってしまいがちのが、ワイパーを動かして拭き取ること。無理に動かすとワイパーブレードやゴムが変形するばかりか、ガラスを傷つける可能性があるので、その役目はスノースクレーパーで行いたい。

 手っ取り早く解氷するには200~300円の解氷スプレーを使用するのが効果的だが、そこまでお金をかけたくないというなら、水1、アルコール1の割合でブレンドした液剤を作れば代替えできる。ただし、解氷スプレーはアルコール系なので、撥水コーティング剤を塗っていた場合、とれてしまうので注意が必要。

たった数時間クルマを停めておいたら、窓ガラスが凍結。気温はマイナス2℃。フロントウインドウはデフロスターのスイッチを入れ、10分ほどで溶けていくが、サイドウインドウはなかなか溶けなかった
たった数時間クルマを停めておいたら、窓ガラスが凍結。気温はマイナス2℃。フロントウインドウはデフロスターのスイッチを入れ、10分ほどで溶けていくが、サイドウインドウはなかなか溶けなかった

 鉄板といえるのが、エンジンを始動して、フロントウインドウの曇り止め機能となるデフロスターでも解氷する方法。デフロスタースイッチを入れる際はエアコンもオンにする。デフロスターの暖気だけをフロントウインドウに当てると温度差で割れてしまうこともあるからだ。

 かかる時間は解氷スプレーで1分ほど、デフロスターをオンにして内気循環で最高温度に設定すると約10分ほどもかかってしまう。

 そして、フロントウインドウ表面の氷の層が薄くなってきたら、ワイパーを作動させると早く取り除くことができる。

■バッテリー上がりは冬に頻繁に起こる

愛車のバッテリーのチェックをちゃんとしてますか(Songkhla Studio@Adobe Stock)
愛車のバッテリーのチェックをちゃんとしてますか(Songkhla Studio@Adobe Stock)

 寒い冬、バッテリー上がりが起きれば、JAFのロードサービスを呼んだとしても1~2時間待たされるケースもありえる。

 もしもの時に備えてジャンプスターターを備えておくのもいいが、そうならないようにせめてバッテリーが今健康的な状態なのかチェックしておきたい。

 バッテリーが2~3年交換していない場合は危険度が増すのを頭に入れていたほうがいい。バッテリー上がりの予兆としては、ライトが暗くなった、パワーウインドウの動きが鈍くなった、エンジンがかかりにくい、アイドリングストップが作動しなくなったという症状が出てくる。

 おススメはバッテリー性能や蓄電容量が著しく低下する現象、サルフューションを解消させるパルス充電機能を持つバッテリー充電器で定期的に充電することでバッテリーの寿命を延ばすことができる。

 大自工業メルテック社の全自動パルス充電器(「SCP-1200」は約6000円前後~)は、充電の電流に微細な周波数を与えることで、サルフェーションを解消させるもので、スイッチで選択すると1時間のパルス充電の後に通常の充電を行う。ただし、サルフェーションがかなり進行してからパルス充電を行なっても、効き目は限定的だそうだ。

バッテリーを載せたままで充電できるスイッチングタイプの大自工業メルテック全自動パルス充電器「SCP-1200」。参考市場価格:約6000円前後~
バッテリーを載せたままで充電できるスイッチングタイプの大自工業メルテック全自動パルス充電器「SCP-1200」。参考市場価格:約6000円前後~

 新車でも数ヶ月に1度しか乗らずに停めっ放しのクルマは、バッテリーの劣化が早いが、パルス充電を行なうことで寿命を伸ばすことができるそうだ。

 実際、5年間で2、3回バッテリー上がりを起こしてしまったような乗り方でも、パルス充電を行なうことで交換することなく使い続けられるケースも少なくないという。

 1、2週間に1度は、充分に走行してバッテリーを充電してやれば、バッテリーの寿命は5年以上使用できるという。

■意外に見落としがちなウインドウォッシャー液とクーラント

冷却水はリザーバータンクで量と変色具合を確認
冷却水はリザーバータンクで量と変色具合を確認

 意外に見落としがちなのはクーラント液とウオッシャー液の凍結対策。クーラント液が万一凍ってしまうと、始動時に冷却水が循環しなくなってオーバーヒートを起こすこともあるし、最悪の場合シリンダーブロックが破壊されてエンジンが使いものにならなくなる可能性がある。

 クーラント液の点検は、エンジンが冷えている状態で、液面がリザーバータンク側面にある上限ラインから下限ラインの間にあればOK。

 クーラント液は一般的に30%~50%の濃度で使用され、凍結温度は50%時で約-36度といわれている。なんのこっちゃと思った人は、無理をせずディーラーや整備工場に持ち込んで交換することをおススメしたい。

【画像ギャラリー】ありがちなうっかり失敗を未然に防げ! 今のうちにやっておきたい3つの冬対策とは(6枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…