■時間管理も徹底!!
中大自動車部のルールはほかにもある。ユニークなのが「時間読み」で、これは整備を行う際に、あらかじめ作業時間を決め、1年生がカウントダウンしていくというもの。
時間読みは30秒単位で行われることが多く、車両のまわりから「あと何分何十秒です!」という下級生の声が矢継ぎ早に聞こえてきます。
ディーラーなどでは当たり前になっている、作業時間の管理を最もアナログな手法で行っているわけで、自動車関連企業顔負けです。
「なぜ時間読みが必要かというと、試合時に時計を見る時間すらもったいないという時が必ず訪れます。
例えば、車検不適合の箇所があり、時間内に絶対直さなければならない時などがそう。普段から時間読みをやっておけば試合の時もできるよねということで、ガレージにいる時もやっています」(小林さん)。
とことん実戦に則した活動が中大流。そして、そのモチベーションの源はライバルに負けたくない、もっと運転がうまくなりたいという部員一人ひとりの強いハートです。今まで好成績を残してきた一番の理由がこれ。
■EK9が4台も……ここはシビックタイプR天国か!?
そんな中大自動車部の強い個性は、試合車にも見ることができます。学連競技に出場している車両はすべてシビックタイプR(EK9型)で、4台を所有。
ガレージ内の右を見ても左を見てもシビックだらけ。まるで“タイプR専門ガレージ”のようです。
「うちのガレージは他大学から『EKが生えてくるEK畑』と呼ばれています。EKを使い続ける理由は、先輩から受け継いできたノウハウを使うことができるから。
20年近く前、OBの寄贈をきっかけにEKが増えていったと聞いていますが、いつどんな内容の作業をしたかすべての記録が残っています。EK9は中大自動車部のアイデンティティです」(小林さん)。
“EK使いの中大”。そんなキャッチコピーが浮かんできました。インテグラタイプRを使用する他の強豪校に、戦力で劣るシビックで単身挑んでいく姿はガチでかっこいい。シビックファンならなおさらでしょう。
■2024年は中央大の年になるか!?
2023年12月、中大自動車部では全員総出の納会が行われ、翌年の主将を含む幹部が決定しているはずです。
2023年は総合杯の獲得こそなかったものの、新たに開催されたフォーミュラジムカーナの全国大会で優勝するなど、存在感を示すことができました。
2024年は新たな体制のもとで出直しを図るシーズン。2024年は中大の年になるのでは? そう感じるほど、自動車部のガレージ周辺は熱気に包まれていました。
■中央大学自動車部員の愛車聞き込み調査!!
・水口来夢さん(商学部4年) 愛車:三菱 ミラージュ
もともとはラリー車だったのですが、自分はジムカーナが好きなので、ジムカーナ仕様にして乗っています。
ミラージュは同世代のシビックと比べて華がなく地味に思われがちですが、ウデで勝負できるのがいいところです。エンジンはメンテいらずで、ほとんど壊れていません。凄く丈夫だと思います。
・伊藤光翼さん(法学部2年) 愛車:スバル ヴィヴィオ ビストロ
忙しくてあまりバイトができず、維持費のかからない軽自動車を候補にあげ、探していました。自動車部にヴィヴィオRX-Rがあり、おしゃれな顔にひかれ購入しました。
クローバー4エンジンならではのトルク&パワーと、自分がコントロールしていると感じられる点がヴィヴィオの強みだと思います。
・古橋陽太さん(経済学部2年) 愛車:ホンダ シビック
EK4を不動車の状態で購入し、動ける状態にして自分で車検を取りに行きました。思い入れ深いです。
小さい時からクルマが大好きで自動車部に入ったのですが、シビックの試合車が多く、シビックのよさやカッコよさにひかれていきました。機械式のデフを入れて、ジムカーナに参加したいと思っています。
・濵颯希さん(国際経営1年生) 愛車:マツダ ロードスター
FRのMT車が欲しくて、正直言うとシルビアのS14やS15が欲しかったのですが買えないので。アルテッツァとロードスター(NB8)で迷っていたところ、いい車両が見つかったので、ロードスターを買いました。
免許をとって数カ月ですが、ロードスターは操りやすい、思ったとおりに動くクルマだと凄く思います。
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