いったいどーすりゃいいの!?  「ヘッドライトが暗すぎるor 明るすぎる問題」の対処法

■明るさは充分なのに暗く感じてしまう場合はライトの光軸がズレていることも

どーすりゃいいの!?  「ヘッドライトが暗すぎるor 明るすぎる問題」の対処法
ヘッドライトの光軸は、調整用ダイヤル(レベライザー)を使うことである程度修正することが可能。ただし、光軸を正しい位置に調整するには専用のテスターを必要とするため、素人にはかなり難しい。特に車検時にはプロの手による調整が不可欠だ

 ヘッドライトが暗く感じてしまう理由としてもうひとつ考えられるのが、走行時の振動や段差などを乗り越えた際の衝撃で、ライトの向きが微妙に変わる、光軸がズレが原因によるものだ。

 ヘッドライトは、各々の車種や使用しているライトバルブによって、前方をきちんと照らすための最適な光軸が決まっており、これがズレてしまうと、ライトが暗く感じることがあるわけだ。

 振動によるズレ以外にも、タイヤやホイール、サスペンションの交換など、車高が上下した場合にもヘッドライトの光軸はズレる可能性がある。また、一時的なものではあるが、クルマに極端に重い荷物を載せたり、後部座席に体重の重い人が乗ったりした場合などにも発生する。

 さらに、ライトバルブを社外品に交換した際、それに合わせた適切な調整が行われていないと光軸がズレるケースもある。

 光軸がズレた状態のヘッドライトでは、前方を充分に照らすことができないのはもちろん、角度が悪いとハイビームのように対向車を照らし、眩しさで視界を奪ってしまう可能性もあるなど、事故の原因にもなりかねない。

 2006年以降に製造されたクルマであれば「レベライザー」というダイヤルで光軸の調整が簡単にできるようになっているが、それはあくまで応急処置。車検時などは、ディーラーや整備工場できちんとした調整を依頼することをお薦めする。

■LED化で明るくなった半面、最近気になる“眩しすぎる”ヘッドライト

 近年、電球や蛍光灯に取って代わり、急速なスピードで普及が進んでいるLED。消費電力とが少ないにもかかわらず、とても明るいうえ、寿命も長くて振動や衝撃にも強いため、ここ最近発売された車種の多くで灯火類として採用されている。

 明るいヘッドライトは夜のドライブでの安全に大きく寄与することは間違いないが、それが原因による別の問題も起きている。周囲を走るドライバーから「明るすぎて眩しい」という声があがっているというのだ。

 LEDライト自体が非常に明るいことが、その大きな理由ではあるものの、特にハロゲンバルブやHIDからDIYで市販のLEDバルブへと変更した場合、前項の光軸調整が正しくできていないことが、周辺のクルマを照らしてしまう原因となっている場合も多いという。

 意図せず周囲に「眩しい」と迷惑をかけている可能性もあるため、DIYでLEDバルブを交換したクルマに乗っている人は念のため、プロの目による光軸のチェックを受けておいたほうがいいだろう。

■自分が被害に遭う場合も! 周囲のクルマのヘッドライトが眩しい時の対処法

 光軸がきちんと調整されていたとしても、従来と比較して絶対的に明るいLEDのヘッドライトの場合、クルマの車高や路面の角度によっては、周辺のクルマが眩しく感じてしまうことも多く、こうしたケースでの対策はなかなか難しい。

 最近ではロービームとハイビームを自動で切り替えてくれる「オートハイビーム機能」を備えるクルマも出てきているが、周囲の状況によってはこれがうまく機能しないこともありうる。

 では、対向車のヘッドライトが眩しい感じた場合の対処法はどうすればよいのだろうか?

 前方がホワイトアウトで見えなくなるほどの眩しさであれば、安全のため、まずアクセルを緩めスピードを落とすことが肝心。この時に対向車のヘッドライトを直視せず、目線をそらすことも重要だ。

 また、後ろから来るクルマのヘッドライトが眩しい場合は、軽自動車を除く多くのクルマで標準装備されている防眩式ルームミラーを活用するのがお薦め。

 本体にあるレバーを切り替えることでミラーに映る像の明るさを変えることができ、最近では光を感知して無段階に反射率を変更してくれる「自動防眩式」のルームミラーを備えるクルマも増えてきている。

 また、夜間運転用のサングラスを使用するのも手だ。ただし、運転時に使用できるサングラスは、安全性を確保するためのレンズの濃さやカラーがJIS規格で細かく定められているため、購入時にはその規格をクリアしているかを必ず確認しておきたい。

 ナイトドライブの安全を左右するヘッドライトは、暗すぎるのはもちろん明るすぎても危険な場合があるだけに、その光量や角度には日頃から気にしておきたいもの。

 不具合があった場合、DIYでの対処はもちろん可能だが、車検や定期点検などのタイミングで、プロの目によるチェックを受けておくことも重要だ。

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