■カックンブレーキを防ぐ、シーンに合わせたブレーキペダルの踏み方
減速や停車時のブレーキ操作で、クルマがガクガクと前のめりになってしまういわゆる「カックンブレーキ」。
運転があまり上手くない人の場合、渋滞時や駐車場内での走行といった、スピードを落として走るシーンでも、この「カックンブレーキ」をたびたびやってしまいがちだ。
その大きな原因として考えられるのが、ブレーキ操作が不安定でペダルを自分が思った以上に強く、ラフに踏み込んでしまっていること。
教習所ではより強くブレーキを利かせることを重視するため、カカトを上げた状態でブレーキを踏み込む方法を教わるが、足を浮かせた状態でのペダル操作では繊細なコントロールが難しい。
また、足を上げたままの状態を続けるには思いのほか筋力が必要となるため、力の弱い女性などは疲れが出やすく、これが繊細なペダル操作をさらに難しくしてしまう原因にもなっている。
そこでお薦めなのが、カカトを床につけた状態でのブレーキペダルの操作だ。
カカトを支点に足首を動かすようなイメージでブレーキペダルを軽く踏むようにすることでより安定した操作が可能となり、微妙なコントロールもしやすくなる。
最近のクルマは少ない力でペダルを踏んでも充分な制動力を得られるため、カカトを床に付いた状態であっても問題はなく、特に低速での走行でクルマがギクシャクしてしまう場合に有効なワザだ。
ただし、高いスピードからの急ブレーキが必要な場面などではやはりカカトを浮かせた状態からペダルを強く踏むほうがより安全性が高く、走行シーンに合わせた使い分けが必要となる。
■アクセルワークは繊細さだけでなく、必要な時に踏み込めることも重要
走り出しでの思わぬ急発進や、クルマの速度を一定に保つことができないといった運転をしている人は、初心者ばかりでなくベテランドライバーのなかにも案外多い。
その原因のひとつとして考えられるのが、アクセルの操作が荒く、オン・オフのスイッチのようにペダルを踏んでしまっているケースだ。
発進時などの急加速を防ぐには、クリープ状態からアクセルを開け始める際に強く踏むのではなく、「ジワッ」と柔らかく踏むことが重要。
ある程度スピードが出た状態へと移行してからしっかりとペダルを踏み込んでいくように意識すると、ギクシャクすることなく、クルマが滑らかに加速していくはずだ。
アクセルの操作が上手くできないという人は、アクセルを踏み込む量に対してクルマがどれくらい速度が出るかをきちんと理解できていないことが多く、それを意識しながら操作するだけでも、アクセルが原因によるクルマのギクシャクを大きく改善することができる。
また、エンジンの大きな音や急加速を「怖い」と感じるあまり、アクセルをきちんと開けられないことが、ギクシャクとした「カックン運転」につながることも。
この場合もしっかりとアクセルを開けることを日頃から意識するのが重要で、高速道路への進入など充分な加速が必要とされる場面などで意識的にアクセルペダルを踏み込み、加速時の感覚やエンジン音に慣れるようにすれば苦手を克服できる。
「カックン運転」を改善するためのテクニックは、車庫入れや渋滞時などクルマを低速で走らせるシーンでは特に役立つ。
若葉マークのビギナードライバーばかりでなく、スムーズな運転ができないというベテランの方も、この機会に今一度自分のペダルワークを見直してみてはいかがだろうか。
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