「クルマ欲しい! できたら100万円以内で」とムシのいいことを考える時、「中古で探すにしても、さすがにスポーツカーはムリだよな……」と諦めるのは早い。実は100万円以内の中古車と相性抜群なカテゴリーなのだ!!
※本稿は2024年2月のものです
文/伊達軍曹、写真/ベストカー編集部、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ
初出:『ベストカー』2024年3月10日号
■その「刺激成分」が格安車の粗を隠す
スポーティクーペまたは2シーターのオープンカーは、「総額100万円以下」という条件と相性がいい。なぜならば、クルマとしての特性の部分が強烈であるため、格安中古車特有の“粗”が、うまい具合にマスキングされるからである。
例えば上写真のNCこと3代目マツダ ロードスターのケースで考えてみよう。NCの中古車も総額200万円以上を投じれば、走行1万km台のビカビカなやつを入手できる。
だが総額90万円ぐらいで買えるのは7万kmほど走った十数年落ちの個体であるため、エンジンや足回りの調子が悪くなかったとしても、内装にはスレが目立ったり、ボディの塗装もややくすんでいるかもしれない。
しかし2Lエンジンに火を入れ、(今となっては)軽量なボディを疾走させ、さらにはルーフを開け、風と太陽の心地よさを感じながら走れば、内装のちょっとしたスレやボディのくすみのことなど完全に忘れてしまうものだ……とまでは言えないかもしれないが、まぁあまり気にならないものである。
そんなこと以上に「オープンスポーツで疾走する!」ということの快感が凄いため、欠点はマスキングされるのである。
そのほかの格安中古スポーティクーペにおいても話の基本は同一である。そのクルマのスポーティな個性が際立っていればいるほど、格安中古車ならではの欠点は見えにくく(感じにくく)なるのだろう。
■日産の流麗クーペも破格の100万円以内!!!
・日産 スカイラインクーペ(V36)
先代日産スカイラインをベースとする、3.7L・V6エンジン搭載の2ドアクーペ。スポーティにも実用的にも使える好バランスな選択肢で、総額90万円前後でまずまず悪くない1台が容易に見つかる。
・実用度:★★★★☆
・維持容易度:★★★★☆
・デザイン性:★★★★☆
・走行快感度:★★★★☆
・中古車の注目相場:総額80万~100万円
・日産 フェアレディZ(Z33)
2002年に登場した流麗なるファストバッククーペ。搭載エンジンは最高出力280~294psの3.5L・V6。最安値は総額40万円台だが、まずまず安心して維持できそうなのは総額60万円~か。
・実用度:★★★☆☆
・維持容易度:★★★☆☆
・デザイン性:★★★★★
・走行快感度:★★★★☆
・中古車の注目相場:総額60万~100万円
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