おそらく国産車史上初であったインドからの逆輸入車。そうスズキ バレーノだが、ストレートにいえば日本ではあまり売れなかった……。でも今思えば141万円スタートなのにACCも標準装備であり、コスパ最強モデルだったのだ。
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■インドじゃ爆裂ヒット!! バレーノスポーツもあるゾ
2016年から日本での販売をスタートした、スズキのコンパクトカーであるバレーノ。
えっ、そんなクルマ知らないって?? まあ確かにお世辞にも日本で売れたモデルとは言えないし、ディーラーもそこまで積極的に販売をしていた感じもないため、ご存知ない人が多いのも仕方がない。
もともとバレーノはインド市場向けに生まれたモデルであり、日本向けもインドで生産したものを輸入する形で販売されていた。
ただインドでの人気は凄まじく、2021年11月にインド国内の累計販売台数が100万台を達成したほどだったのだ。
■1Lターボで6速ATってだけでも胸アツ!! スペーシアより安かったのよ
インドでは2015年10月に発売を開始したバレーノ。日本では同年の東京モーターショーで初披露され、翌年の3月から販売を開始した。
ボディサイズは全長3995mm×全幅1745mm×全高1470mmとなっており、スイフトよりも全長と全幅がやや広く、全高が低いワイド&ローなスタイル。
日本車離れしたデザインはドイツのオペルのコンパクトカーのような雰囲気を醸し出していた。
デビュー当初は1.2LNAのデュアルジェットエンジンとCVTの組み合わせの「XG」と、1.0Lの直噴ターボ、ブースタージェットエンジンと6速ATの組み合わせの「XT」の2グレードでスタート。
全てのグレードに先進安全装備の「レーダーブレーキサポートII」を標準搭載し、約40km/h~100km/hと制限はあるものの、アダプティブクルーズコントロールも標準装備となっていた。
価格はXGで約141万円、XTで約162万円と3ナンバーボディを持つハッチバックとしては破格で、ちょっとした軽自動車よりも大幅に安い価格となっていた。
さらにXTには約11万円のセットオプションを選択すれば8つの装備が付いたのだ。
代表的なモノとして本革シートやハロゲンフォグランプ、マルチインフォメーションディスプレイ(カラー)、ステアリングオーディオスイッチ、助手席シートヒーターなどなど。
これを選んでも車両本体価格が約173万円と超バーゲンセールとなっていたのだ。
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