ドレスアップや冬のシーズンにホイールを交換する際、気になるのがホイールを車両に装着するボルト穴の数。軽自動車やコンパクトカーは4穴で、その他セダンやミニバンなどは5穴というのが一般的。しかしながら、初代エルグランドは6穴を採用していた!! そのワケとは!?
文/小鮒康一、写真/トヨタ、日産
■新型アルファード/ヴェルファイアもP.C.D.が一新
ドレスアップ派のユーザーにとっては、新型車や次に購入予定のクルマがどんなサイズのホイールを装着できるのかというのは死活問題で、今使っているホイールがそのまま使えるのか、それとも新規に購入しなければならないのかで、おサイフから出ていく金額が大きく変わってくるからだ。
また、ドレスアップ派のユーザーでなくても、降雪地域に住んでいる人や、ウインタースポーツを楽しんでいる人にとっては、スタッドレス用のホイールがそのまま使えるかどうかも余計な出費を抑えるために重要な要素と言えるだろう。
快適な移動空間を提供してくれるトヨタのフラッグシップミニバン、アルファード/ヴェルファイアもドレスアップ派ユーザーに人気の1台だが、昨年登場した40系からはホイールのP.C.D.(Pitch Circle Diameter)、つまりホイールボルト穴同士の長さが114.3から120に変更になったため、旧型ユーザーが保有しているホイールは装着することができなくなってしまった。
もちろんホイールを装着するためにはP.C.D.のほか、ホイールのボルト穴の数やホイールの太さ、インセット数など、さまざまな要素があるのだが、P.C.D.とボルト穴の数はかなり重要な要素となっている。
P.C.D.もボルト穴の数も車両が大きく重くなったり、ハイパワーになったりすると大きくなる傾向があり、軽自動車やコンパクトカーはP.C.D.100の4穴が多く、ハイパワー車や車重の重い車両はP.C.D.114.3の5穴が多く、トラックなどになるとそれ以上のものとなることが多い。
■初代エルグランドが6穴なワケ
最近のクルマは乗用車であっても大きく重く、そしてハイパワーになりつつあるので、アルファード/ヴェルファイアのようにP.C.D.も拡大化されることが多くなっているが、実はアルファード/ヴェルファイアに先駆けて大きなP.C.D.と多いボルト穴の数を採用していたミニバンが存在していた。
それが高級ミニバンの元祖とも言われる初代エルグランドで、1997年に登場した初代モデルがP.C.D.139.7、ボルト穴の数は6個と、現在のランドクルーザーやハイラックス、ハイエースなどのモデルに採用されるサイズとなっていたのである。
ただ、ネタバラシをしてしまうと初代エルグランドは、本格的なクロスカントリーモデルであった2代目テラノとプラットフォームやコンポーネンツを共有していたからであり、2代目モデルからはP.C.D.114.3、ボルト穴の数5個という一般的な数字に戻っている。
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