皆さん、愛車の点検はしていますか? オイル交換やエンジンルームの点検などクルマを使うと必ず交換しなければならない事だ。しかしその二つはやっていても、「アライメント調整」だけはやったことが無い人もいらっしゃるかと思います。なので今回はこの「アライメント調整」が一体何なのかと、そのやり方をお教えします。
文/佐々木 亘、写真:Adobe Stock(トップ画像=dreamnikon@Adobe Stock)
■複雑な部品の位置を綺麗に整えるのがアライメント調整
アライメント調整を実際に行ったことがある人は、もしかすると少ないかもしれない。
クルマには定期的なメンテナンスが必要となるのはご承知の通りだが、エンジンオイルやバッテリー交換と同様に、アライメント調整も重要なメンテナンスの一つである。
アライメントは、車体に対してタイヤやホイールが取り付けられている角度や位置関係の総称。
日ごろクルマが受けている衝撃や、長年の使用によって各部品の取付位置や角度が少しずつズレてしまう。
これを適正な位置や角度に調整するのが、アライメント調整の役割である。
基準の値は、クルマによって様々に決められており、一概にこの数値ならいいとは言い切れないのが難しいところだ。
しかし、ズレたままにしておくと「曲がりにくい(曲がりすぎる)」、「加速がイマイチ」、「タイヤが偏摩耗する」などの症状が出てきて、ドライバーの感覚やお財布に対して、強く訴えかけてくる。
なんかクルマの調子が悪いなと思った時に、アライメント調整をすると、悩み事がすっきりと無くなることもあるほどだ。
■調整できるのは3つの値!あなたのクルマはどこまでできる?
アライメント調整を行う前にやることがある。それは現状のアライメントの値を測定することだ。
この測定で、3つの項目に注目し、その値を整えていくのがアライメント調整の作業になる。
調整できるのは、トー・キャンバー角・キャスター角の3つの数値。どの項目を、どれだけ調整できるのかは、クルマによって変わってくる。
3つすべてを調整できるものもあれば、トーしか調整することができないクルマもあり、この辺りはアライメント測定を行う前に、プロスタッフに聞いてみると良い。
最も多く調整される項目がトーである。クルマの直進性とコーナリング性能に大きな影響を与える、重要な数値だ。
簡単に言うと、タイヤの先端が車体に対して内側を向いているのか、外側を向いているのかを調べ調整する。
内股の人とガニ股の人の歩き方の違いを想像するといいだろう。
一般公道を走るクルマでは、基本的には0度(車体と同じ方向を向いている状態)か、若干のトーイン(内股状態)にすることが多い。
トーイン傾向にすることで、クルマが真っ直ぐ走りやすくなり、運転が楽になる。
■アライメント調整はいつ行えばいいのか
縁石や車輪止めに強くぶつかった際や、クルマを走らせていて左右どちらかの方向に引っ張られるような感じがしたとき、車高調やダウンサスといった足回りのパーツを変えたときは、アライメント調整のやり時だ。
違和感が無い時に、頻繁に行う必要は無いが、アライメント「測定」だけでもお勧めしたいのは、タイヤ交換のときである。
特に新品のタイヤを購入して取り付けた際には、タイヤを長持ちさせるためにも、アライメント測定と調整を行っておいた方が良いだろう。
費用は、測定と調整で1万5000円から2万円程度だ。アライメントが整うと、走りが結構変わる。
時にはクルマの疲労を取ってあげることも必要ではないだろうか。
年に一度は、愛車にお疲れさまの意味も込めて、アライメントを見てあげてほしい。
【画像ギャラリー】歪んだ体を整える! クルマの整体「アライメント調整」はいつやるべき?(4枚)画像ギャラリー
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