中古車をメーカー自ら手を入れて、今風に仕上げるプロジェクトを日産がスタート。まずは最終型キューブで、追ってマーチの販売をスタートするのだが、じつはこれ昔も同じようなことをやっていたのだ。しかもスカイラインやブルーバードにシーマなどなど、まさに名車揃い!! かなり羨ましい内容なのだ!!!!!
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■終売車をメーカー自ら再プロデュースってマジか!!
先日、日産がトライアル販売を実施することが発表された、中古車をベースにリフレッシュやカスタマイズを施した認定中古車「キューブ レトロ レボリューション」。
これは最終型キューブ(Z12型)の中古車をベースとしたコンセプトカーとして2023年の東京オートサロンで発表されたものの市販化版。
いまでは中古車としてしか購入できなくなってしまったキューブを、メーカー基準のリフレッシュやカスタマイズを実施した上で購入できるというものだ。
新車を取り扱うメーカーとしては異例の手法とも思われがちだが、実は日産は80年代から90年代にかけて、中古車ベースの特別仕様車を多くリリースしていたのである。
■まずはローレスのシート張り替え!! のちにニスモチューンのブルーバードも!!!!
日産が初めて中古車をベースとした特別仕様車をリリースしたのは1984年11月のことで、すでに旧型となっていたC31型ローレルをベースにバンパーやミラーをボディ同色とし、フードマスコットやアクセントストライプを追加。
さらにシートを新しい生地で張り替えた「ローレル クリスタルバージョン」というモデルだった。
その後も日産は定期的に中古車ベースの特別仕様車をリリースしているが、1988年2月にU11型ブルーバードをベースとしたものは、「ブルーバード スーパーバージョンS<tuned by NISMO>」というモノ。
リフレッシュだけでなく、ニスモ製のショックアブソーバーやブレーキパッド、タワーバー、ステアリング、リアウイングといったチューニングパーツも組み込んだものとなっていた。
■インパルシーマも!? マジで中古もアツかったのよ
その後も付加価値をプラスした中古車特別仕様車はリリースされ、1993年10月にはR32型スカイラインセダンのGTS-tタイプMをベースにあのインパルと共同開発をした「インパル R32-R」を発売。
このモデルには全塗装をした上でインパル製のオリジナルエアロを装着し、ボンネットにはGT-R用のアルミ製のものを使用。さらにインパル製ホイールと当時のハイグリップタイヤであるポテンザRE710を装着するなど、スポーツ性をプラスしたものだった。
このインパルとのコラボモデルは好評を博したのか続編も多く作られ、インパルとの共同開発で生まれた8代目となるモデルが、1996年6月に発表されたY31型シーマの中古車をベースとした「シーマ インパルi」と「シーマ タイプi」の2種類。
前者は全塗装とインパル製エアロパーツ一式、17インチホイールなどを装着した豪華仕様で、後者は全塗装や17インチホイールはオプションで、フロントリップスポイラーや専用のテールランプモール、サイドのゴールドピンストライプなどがプラスされたものとなっていた。
このように古くから中古車ベースの特別仕様車をリリースしていた日産。メーカーが実施するモデルだけあって、車両の品質はお墨付きだから、今後も新たなモデルを発表してもらいたいところである。
【画像ギャラリー】にしても昔の日産ってカッコよかったよな……懐かしのスカイラインにシーマ、ブルーバードを写真でどうぞ(4枚)画像ギャラリー
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