弊社シオカワのランクル70に同乗していたら驚いた。信号待ちしているとカーナビが「まもなく青信号です」と案内してくれるのだ。TSPSという機能らしいのだが、いったいどういう仕組みなの?
文/ベストカーWeb編集部、写真/VICSセンター、Adobestock(トビラ写真=IMPROVE.Create.Co.)、Wikipedia
■道路に設置された光ビーコンを活用している
一足先にYouTubeのベストカーチャンネルでも紹介したのだが、ベストカーWeb編集長シオカワのランクル70の純正ナビにはTSPSという機能が付いている。
そのランクルに乗せてもらって都内を走っていたらぶったまげた。信号待ち時間をカウントダウンしてくれて、5秒前になると「まもなく青信号です」とアナウンスまでしてくれるのだ。マジックを見てるみたい!
調べてみるとこの機能、TSPSの中の「発進遅れ防止支援」というらしい。TSPSを日本語でいうと「信号情報活用運転支援システム」。歴史自体はけっこう古くて、最初の対応カーナビは2016年に誕生している。
その仕組みだが、VICS(道路交通情報通信システム)センターが運用している光ビーコンの情報を利用している。
光ビーコンとは、主要道路に設置されている近赤外線を使った路車間通信のためのインフラ装置だが、こいつの出す信号情報を車載受信機が取得し、クルマの車速情報などと併せて演算することで、サービスを実現しているのだ。
■ドライブが断然快適に!
そのサービスだが、上記で触れた「発進遅れ防止支援」のほかに「信号通過支援」「赤信号減速支援」という計3種類が存在する。
「信号通過支援」は前方にいくつも信号があるような道路で、赤信号で止まらない(ずっと青信号で走れる)スピードを案内してくれるもの。郊外のバイパスなどを走る際に、信号待ちのストレスから解放される上、移動時間も短縮できる実にありがたいサービスだ。
もうひとつの「赤信号減速支援」は、前方の信号が赤になることを予測し、ゆるやかな減速を促してくれるものだ。「あー赤になっちゃうかも」とハラハラせずに走ることができるので、これまたドライブのストレスを減らしてくれる。
こうしたTSPSのサービスはどうすれば受けられるのかというと、TSPS対応カーナビと、TSPS対応ビーコンユニットがあればOK。ただしどんな道でもOKというわけではなく、光ビーコンが設置された幹線道路などに限られる(対象路線はVICSセンターのTSPSページに記載がある)。
さらにTSPS対応カーナビはVICSセンターの公式ホームページのTSPSページに「対応メーカー一覧」があるから活用したい。2024年3月現在ではホンダ純正、トヨタ純正のほか、三菱電機、JVCケンウッド、パナソニックの名前が載っている。
ドライブにはスマホナビを使う人も増えているが、TSPSは今のところ車載カーナビならではの技術。快適なドライブのためにもぜひとも活用しよう。
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