■試乗して思わずビビった意外なまでの加速力!
もちろん、上級に仕立てられていたのはインテリアも同じ。インパネのダッシュボードにはスエード調の表皮があしらわれて上質に仕上がっていた。
で、当時の撮影で旧ベストカー編集部近くにある小日向の撮影コース、通称「音羽ニュル」の坂道をブレイドマスターで走らせたのだが、勾配のある坂道をモノともせずに猛然と駆け上がっていくV6パワーには脱帽。
全幅こそ3ナンバーの1700mmを超えていたものの、全長4260mmというコンパクトなボディに大排気量NAの3.5Lを搭載したブレイドマスターの実力は「こりゃ、ランエボとか4WDターボはもう必要ないんじゃね?」と当時は思ったものだ。
足回りとのバランスなどを考えると、やや大味でストッピングパワーがプアだったのが残念なクルマだったのだが、当時の車両本体価格は330万円ジャスト。コストパフォーマンスとしては一級品だったと言えるだろう。
乗り心地もかなりよく、当時最高出力250ps/最大トルク32.6kgmのV6、3.2Lを積んだゴルフIVのR32を相当に意識していたように思える。
■5年半でブレイドマスターは3000台未満の生産に終わったが……
結局、2代目オーリスが登場する2012年まで販売されたが、ブレイドの生産台数は約5万4575台、そのうちマスターは約2900台と販売的には振るわなかったものの、キラリと光る実力を見せた「隠れた実力車」的なモデルだった。
今や大排気量NAのコンパクトハッチバック車はほぼ絶滅しているだけに、今中古モデルで質のいいタマが存在するのなら狙ってみてもいいんじゃなかろうか?
【画像ギャラリー】コンパクトFFに280馬力ってハンパないなっ!! 3.5Lエンジンを搭載したブレイドマスターをギャラリーでチェック(15枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方