対Googleへの宣戦布告の意味合いもあるか!??
最新技術動向に詳しい現役の日産エンジニアによると、車両開発の内側で、いまもっともホットな話題は「車載OS」だという。車載OSとは、ソフトフェアのプラットフォームのことで、パソコンでいうところのWindowsやMac OSといったもの。それ単体では意味をなさないが自社のプログラムを動かすうえではなくてはならない存在だ。
現在は、Googleが開発したAAOS(Android Automotive Operating System)が世界的に知られており、複数の自動車メーカーが採用を始めている。ホンダも2023年より米国で販売した新型アコードにAAOSを搭載した。
だが、このOSは使用料がかなり高額だそうで、トヨタが独自に車載OS「アリーン」を開発したのにもそうした背景があるとのこと。ホンダの三部社長も、会見の中でこのソフトウエア開発について触れており、両社の強みを持ちあい、将来的な協業を見据えた検討が必要としている。このあたりは、できればトヨタも巻き込んで、日本企業としてGoogleに対抗できれば、時間もコストもセーブすることが可能になるかもしれない。
協業は、グローバルで生き残るため
「国内市場で対トヨタを意識した協業では?」といわれることがあるが、この協業は、グローバル市場で生き残るための戦略だ。潤沢なバッテリー資源を保有し、(既にピークを迎えたといわれるが)世界で一番クルマが売れる市場をもち、さらには自国にとって有利に働くルールで保護されている中国メーカーや、クルマのクオリティの高さによって日本を除いたグローバルで高い評価を得ている韓国メーカー、そして多角的に強い日本のトヨタ。これまでは距離をとってきたホンダと日産だが、これら強豪に立ち向かい、生き残るためには、このタイミングで決断することが必要だったのだろう。
数年後、ホンダ車と日産車を裏側から見たら、同じパーツが使われていた、なんてこともあるだろう。話し合いの行く末が楽しみだ。
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