現在、販売されているミニバンたちを見ると、そのほとんどがオラオラ顔だ。しかも流
麗なフォルムのミニバンもあまりない。そこで思い出されるのは、トヨタエスティマ。今
見てもカッコいい。はたして今、いくらで買えるのか?
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ
■こんなにカッコいいミニバン他にはない!
今回メインで取り上げたいのは2006年1月から2019年10月まで販売された3代目エスティマ。その前に、歴代エスティマを軽くおさらいしておこう。
1990年5月に登場した初代エスティマは「天才たまご」と呼ばれるワンモーションフォルムで登場した。初代エスティマはフラットな床面と広い室内空間を実現するために、エンジンを運転席下に75度寝かして搭載するという飛び道具を持っていた。
2000年に登場した2代目モデルはエンジンを運転席の前に搭載するフロントエンジン仕様となり、2.4L直列4気筒エンジンと3LV型6気筒エンジンを搭載。
翌2001年6月には2番目のハイブリッド車としてエスティマハイブリッドが登場。搭載する2.4Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムは、10・15モード燃費で18.0km/Lを実現。重量の重いミニバンとハイブリッドの相性の良さをアピールした。
そして2006年1月にフルモデルチェンジを行い、3代目となる最終モデルが登場。現行モデルが登場した2006年頃は初代アルファードと日産エルグランドがフラッグシップミニバンの販売競争を繰り広げていた。
ミニバンは背の高い1BOXスタイルが主流となり、ご存じのとおり、オデッセイは代を追うごとに販売台数が激減。ミニバン市場は、激戦区の5ナンバーサイズミニバンか、アルファード/ヴェルファイア2強の時代になっていく。
■やはり狙い目は2016年5月以降の最終型
最終型のエスティマは2006年1月に販売開始して以降、2019年10月の販売終了まで、マイナーチェンジや一部改良を重ねて進化を遂げている。
やはり、エスティマの中古を狙うなら2016年5月に3回目のマイナーチェンジ以降のモデルがおススメだ。この時のマイナーチェンジの規模は最も大きく、内外装の変更をはじめ、グレードの統廃合、安全装備の充実など多岐に渡っている。
外観は、エンジンフードからラジエターグリル、バンパー、フェンダーまでのフロントデザインを一新。アッパーグリルから連続してサイドまで回り込んだ薄型のヘッドランプや特徴的な大開口アンダーグリルと張り出したバンパーコーナーの造形がワイド感とスタンスの良さを強調し、独自の存在感を際立たせている。
インテリアは、合成皮革をあしらったインストルメントパネルにアクセントステッチの加飾を施し、モダンで上質な室内空間を演出。さらに横長に施したサテン調加飾オーナメントが室内の横方向への広がりを感じさせるとともに、サテン調加飾のステアリングとあいまって、質感の高さを表現している。
加えて、新デザインのオプティトロンメーターにより、先進性を追求すると同時に視認性を確保。また、4.2インチのマルチインフォメーションディスプレイを標準装備し、ドライバーの様々な情報を伝達する。
インテリアカラーには防汚れ加工を施したホワイトを新採用し、シート表皮には滑らかな触り心地のブランノーブを設定するなど洗練された空間を演出しています。
搭載するパワートレインは3.5L、V6エンジンが廃止となり、2.4L、直4エンジン+CVT。そして2.4Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドの2種類となり、グレードはアエラスのみとなっている。
サスペンションのチューニング最適化を行い、操縦安定性に加えて、上質な乗り心地を実現している。また、一部グレードにフロントパフォーマンスダンパーを設定し、走行中のボディに発生する小さなたわみや微振動を素早く吸収し、シャープなハンドリングを実現している。
安全装備は、衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイブームをセットにした衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスC」を全車標準装備した。
2012年の2度目のマイナーチェンジでもすでに10年落ちとなってしまい、コンディション差が大きくなる。長く乗りたいので、運転支援システムにこだわる人は2016年6月の3度目のマイナーチェンジ以降を狙いたい。
ガソリン車のエスティマならば約148万円~約350万円。最高価格の約350万円は、2万km以下の1オーナー車だった。そしてハイブリッド車は195万円~480万円。ノーマル車の最高価格は370万円、モデリスタなどのエアロ付きになると最高価格は480万円と驚くべき価格。さすがにここまで高いとは思わなかった……。
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