■5位 ランクルのクロールコントロール
初めて試した時はホントに驚いた! 今まで極悪路を走破しようとすれば、緩急を付けた細心のアクセルワークが必要だった。熟練のワザと言い換えてもよかろう。ランクルに採用されたクロールコントロール(自動悪路走破装置)は、極悪路手前でスイッチ操作するだけ。アクセルコントロールから、4輪独立の駆動力制御まで行なってくれる。ドライバーはハンドルを行きたい方向に操作するのみ! 免許取りたての人でも、極悪路の走破テクニックをマスターした人とまったく同じ場所を走れてしまう。これは凄い!
●ここまでやるか度指数=88
■6位 ヤマハとのコラボによるLFAのエンジンサウンド
今や世界中で厳しい騒音規制を行なっている。しかしスポーツカーならエンジン音を聞かせたい。このジレンマを解決したのがLFAだ。このクルマ、 直近で音を聞くとすばらしい! しかし少し離れただけでまったく聞こえなくなってしまう。マジックのようでございます。これは主にエンジン吸気系の吸気量のムラをなくす部品であるサージタンクを音の放射体として再設計することにより、ドライバーにとって心地よい周波数の音が発生させられるようにした。音響メーカーでもあるヤマハの空間共鳴シミュレーション技術などを活用したのだった。
また、エンジンルームとのバルクヘッドの一部に穴を開け(薄い膜で空気の出入りは遮断している)、ドライバーにもすばらしいエンジン音が聞こえるようにしている。
●ここまでやるか度指数=85
■7位 スズキの減速時エネルギー回生機構、エネチャージ
世界中の自動車メーカーがアクセルオフ時にオルタネーター(発電機)を稼働させる制御を行なっている。BMWなんか「ハイブリッド」とまで言っていた。
しかし通常の鉛バッテリーだと充電が間に合わない。そこでスズキはアクセルオフ時に発生した電力ためる専用のリチウム電池を組み込んだエネルギー回収装置などを開発してしまった。この装置により、加速時などオルタネーターを稼働させない制御が可能になった。自転車でいえば、加速時や巡航時にライト点灯用の発電機をカットするようなもの。しかも価格上昇なしの標準装備としているところもすばらしいと思う。
●ここまでやるか度指数=80
■8位 蓄冷材を通した冷風を室内に送るスズキのエコクール
今やアイドルストップは当たり前の装備になりつつある。しかし夏場などエンジン止めた途端にコンプレッサーも稼働しなくなり、エアコンから湿った生ぬるい風が出てくるようになってしまう。これは非常に不快。そこで燃費節約を断念しエンジン始動。冷たい風を出すようにする。スズキはエアコンに冷却剤を組み込み、エンジン停止後もしばらく冷気を出せる技術を考えた。カタログ燃費を向上させるための技術じゃないあたりがすばらしい! 幅広い車種に採用してほしい。
●ここまでやるか度指数=78
■9位 ナイトビュー(クラウンマジェスタ)
暗視装置は本来軍用の技術である。しかも高価。それを自動車用に採用しようと考えたのだから凄い! 夜間に見えにくい歩行者を検出するための装置でございます。ただ人間と自動販売機は大きさも発熱量も非常に近いそうで、見分けるのに苦労したという。残念ながら普及の気配を見せていないものの、やがて赤外線などを車体から出すことにより、さまざまなセンサーとして使えるようになると思う。使わなくなった技術じゃないことを認識しよう。
●ここまでやるか度指数=75
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