ランボルギーニの新たなフラッグシップとして話題の「レヴエルト」。1015psというパワーを誇る猛獣系プラグインハイブリッドスポーツだが、そいつの足元に意外な「日の丸」を発見した。強烈な走りを支えるタイヤは、なんとブリヂストンの「ポテンザ スポーツ」じゃないか!
文:ベストカーWeb編集部/写真:ランボルギーニ、ベストカーWeb編集部
■ランボルギーニとブランド価値を高め合っているブリヂストン
アヴェンタドールに代わって、ランボルギーニの新たなフラッグシップ12気筒の座に就いたレヴエルト。このクルマはランボV12初となるプラグイン・ハイブリッドが話題だが、日本人として注目したい他のニュースもある。
それがタイヤだ。システム出力1015psを誇るレヴエルトが純正装着するのは、ブリヂストンのハイパフォーマンスモデル「ポテンザ スポーツ」なのだ。
ポテンザ スポーツは欧州の高性能車向けに開発されたプレミアムタイヤだが、レヴエルトでは、355/25ZR22(リア/オプションサイズ)という究極的なサイズ設定も含めて、すべてが専用設計となっている。
実はブリヂストンは、2023年にランボルギーニとオフィシャル・テクニカル・パートナー契約を結んでおり、過去にはウラカン・ステラート向けに専用チューニングを施したデューラーのランフラットタイヤなども開発してきたという。
この契約は単なる専用タイヤの開発に留まらず、「互いのブランド価値を高め合う」ことが狙いとのことで、たとえばレヴエルトがキービジュアルになっているスマホの人気レーシングゲーム「アスファルト9」では、ポテンザ・スポーツの高性能ぶりもしっかりアピールされているそうだ。
■鈴木亜久里さんも太鼓判!
レヴエルト向けのポテンザ スポーツだが、開発も生産もランボルギーニの母国イタリアで行っているという。開発にあたっては、1015psを支えるグリップ力やコントロール性能のみならず、高速域でのウェット性能やランフラットタイヤでは難しいしなやかなさの追求にも気を配ったとのこと。
富士スピードウェイで行われたレヴエルトの試乗会では、元F1ドライバーであり現在はARTA総監督を務める鈴木亜久里さんもドライブを楽しみ、ポテンザ スポーツのパフォーマンスを確かめた。
「あいにくの雨で、ドライのフルグリップのインプレッションはないけど、クルマに合わせたタイヤ作りをしてるなってことを感じたね。このクルマは12気筒エンジンを積み(さらにモーターも積むハイブリッドだから)重いけど、それをすごくカバーしてる。クルマの一部として機能が発揮できるタイヤ作りをしてる」
「たとえばランフラットだから、初期の入りは絶対固いはずなの横剛性が。でもそれがない。低速で走っているとき、ちっちゃいギャップを拾ったときの少しの硬さはあるけど、普通に走り始めたらすごく乗りやすい」
「タイヤって車重や重量配分、どんなスピード域で走らせるかってことを考えて作る。このタイヤ、ブロックがすごく浅いよね。ブロックを厚くするとゴム部分が動く。するとアウトバーンもあるヨーロッパのスピード域では、タイヤがグニャグニャして不安定さを感じる。(ブロックの浅さをみてるだけでも)、そういうのをちゃんとカバーしてるんだなと思う」
電動化や騒音規制、持続可能な素材使用など、最近のタイヤはさまざまな課題を突き付けられている。レヴエルトで培われるスーパースポーツのタイヤ技術は、そういった課題解決にも必ずや活かされるはず。ブリヂストンの今後に期待だ!
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