実は難解!!　右か左かわからない!?　ウインカーの出し方を間違ってませんか？　

　周囲のクルマや歩行者などに自車の進行方向を知らせるためのウインカー。しかし、交差点や合流などで正しく使えているのか不安もある。そんな人は意外に多く、この機会に正確な使用法をおさらいしておきたい。

文／長谷川 敦　写真／写真AC、イラストAC、Adobe Stock、アイキャッチ画像／tournee@Adobe Stock

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■ウインカーに関する交通規則は？

　まずはどのような状況でウインカーを使うのか、道路交通法で確認してみよう。

　合図（ウインカー）に関しては、道路交通法第53条1～4項に記されている。

●第1項
　車両（自転車以外の軽車両を除く。次項及び第4項において同じ）の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変える時は、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。

●第2項
　車両の運転者は、環状交差点においては、前項の規定にかかわらず、当該環状交差点を出るとき、又は当該環状交差点において徐行し、停止し、若しくは後退する時は、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。

●第3項
　前2項（第53条第2項、第53条第1項）の合図を行う時期及び合図の方法について必要な事項は、政令で定める。

●第4項
　車両の運転者は、第1項又は第2項に規定する行為を終わった時は、当該合図をやめなければならないものとし、また、これらの規定に規定する合図に係る行為をしないのにかかわらず、当該合図をしてはならない。

　さすがに法律だけあって固い言葉が多く、パッと読んだだけではわかりにくく感じるかもしれないが、細かい内容については後で具体例とともに紹介していくので、まずは上記の決まりがあることを知っておいてほしい。

■右折、または左折する時のウインカーの使い方

　ここからは、実際にどのような状況でウインカーを使用するか考えていく。

　まずは最もポピュラーな右左折時の使用法だ。

　交差点で右左折、あるいはUターンを行う場合、曲がるポイントの30m手前からウインカーを点滅させ、クルマが直進状態になるまでウインカーを出し続けるのが基本。

　信号待ちで停車し、青に変わったとたんにウインカーを点滅させて左折や右折を開始するドライバーも多いが、これは完全な違反行為になる。

　また、転回が終わったらウインカーを停止することも重要だ。

　一般的なクルマでは、ハンドルが直進状態に戻ると自動的にウインカーが停止するが、車線変更の後などではウインカーが点滅したままになっていることもある。これも交通違反になるので注意したい。

■車線変更と停車時のウインカー

　2車線以上の道路で車線変更を行う場合も、主に後方のクルマにその動きを知らせるためにウインカーを使用する。

　ウインカーを点滅させるのは車線変更動作を行う3秒前で、車線変更が終わったらすみやかにウインカーを停止させる。

　しかし、実際の路上ではこれが意外に守られていない。

　ウインカーを点滅させたと思ったらいきなり車線変更をしたり、あるいは車線変更を始めてからウインカーを点滅させたり、などといった動きをするクルマも多い。

　ひどいケースでは、車線変更の動作中にいっさいウインカーを点滅させないドライバーもいる。

　いうまでもなく、これらの動作はすべて道路交通法違反である。

　道路の左脇に寄ってクルマを停める場合にもウインカーでの合図が必要だ。

　交差点で曲がる時と同様に目標地点の30m前から左ウインカーを作動させ、停車したらウインカーを止める。

　たまに左ウインカーを点滅させたまま停車しているクルマを見ることがあるが、これもまた違反行為になるので注意が必要。

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