■海外車の燃費はいかに?
続いて紹介するのは燃費の悪いクルマ海外編だ。
現代でこそ海外でも燃費性能は注目の的になっているが、かつての“アメ車”は大飯喰らいの代名詞であり、欧州にも燃費の悪いクルマは存在していた。
ここではそのなかから2台をピックアップしてみた。
●ジープ チェロキー(XJ)
1984年にデビューしたアメリカン・モーターズのジープ チェロキーは、フルサイズのSJ型チェロキーよりはコンパクトで、モノコックタイプのボディを持つ新世代のSUVだった。
このチェロキーXJは人気モデルとなり、細かい改良が加えられながら2001年まで生産が続けられた。
日本での評価も高かったが、燃費に関しては優等生とはいえず、平均的な燃費は6km/L程度だったという。
いわゆるアメ車のなかでは突出した燃費の悪さではないものの、オーナーは燃料への出費を覚悟する必要はあった。
●ランボルギーニ ムルシエラゴ
最後に紹介するのはイタリアン・スーパースポーツカーのランボルギーニ ムルシエラゴだ。
走行性能を優先したスポーツカーの燃費は悪くなりがちだが、そのなかでもムルシエラゴは横綱クラスといわれていた。
2001~2010年に製造販売されていたムルシエラゴシリーズで、後期に登場したLP640(2006年)は、V型12気筒エンジンがそれまでの6.2リッターから6.5リッターに排気量アップされ、最高出力も580→640psに引き上げられた。
さすがにこのスペックでは燃費にしわ寄せがきて、アメリカ環境保護局とエネルギー省が2010年に発表する燃費ワーストランキングにおいてムルシエラゴのMT仕様が市街地燃費3.4km/L、高速燃費5.53km/Lでワースト1位に選出された。
今回紹介したクルマのほとんどが、燃費は悪いながらも他の部分では多くの魅力を持っている。
だからこそ、高燃費を許容できる人々がそのクルマを求め、高い支持を得ていた。
今後はますますクルマの燃費が重視される時代になり、バッテリーEVのように走るために化石燃料を使用しないモデルも増えてくる。
そう遠くない将来、燃費は悪くとも魅力に満ちたクルマたちは、思い出のなかでのみ輝く存在となっていくのかもしれない。
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コメント
コメントの使い方別にシリアスなスポーツ心臓でない上に全車CVTですらある現行WRX S4、高速やバイパス巡行を長距離しないと、6km/lとか8km/lとか普通に出ますよ。
現代の国産車でそんな実燃費が実在するなんて信じられない人も多そうですが。だからこそTHSII採用が革命的なんです。元が低いから伸び率はとんでもないことになる