2026年1月に開催された東京オートサロン2026で、日本初公開となったフォルクスワーゲンの「ID. GTI Concept」。「GTI」とは、1976年に同社の初代「ゴルフ」をベースに誕生した高性能モデルのことで、欧州では「スポーツモデルの代名詞」として評価されている。GTI誕生50周年という節目の年に日本初披露となった電動モデルのGTIの詳細をご紹介しよう。
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:フォルクスワーゲン、エムスリープロダクション
【画像ギャラリー】電動でもGTIは成立するのか!?? GTI 50周年に示された電動化の答え フォルクスワーゲン「ID. GTI Concept」(13枚)画像ギャラリー従来型の意匠を引き継ぎながら、先進的な演出も与えられたフロントマスク
1976年に登場した「GTI」は、初代「ゴルフ」をベースにエンジンや足まわりを強化したモデルで、ハッチバックとしての実用性はそのままに、上級のスポーツモデルに匹敵する性能を発揮するのが特徴だった。以降、GTIを冠したモデルは、その方向性を守りながら世代を重ねてきており、このGTIブランドを電動化時代へと引き継ぐための具体例として示されたのが「ID. GTI Concept」だ。
2023年のIAA MOBILITYで世界初公開されたもので、内燃機関の吸気を前提としないため、フロントフェイスの構造は従来のGTIシリーズとは異なるが、ヘッドライトとグリルを水平基調で結ぶフロントマスクは歴代GTIを想起させ、初代GOLF GTI以来の伝統的モチーフであるフロントを横断する赤いアクセントラインは、電動モデルであってもGTIであることを主張している。一方で、グリル開口部はBEVらしくクリーンに処理されたうえで発光エレメントを取り入れた先進的な演出が与えられるなど、従来のGTIに見られた意匠と、BEVならではの処理が同時に存在している。
欧州では小型BEV「ID.3」に高性能バージョンの「ID.3 GTX」というホットモデルが存在するが、それとは独立した存在であり、IDシリーズの中の「GTI」という位置づけにしていくようだ。
サイドビューやリアスタイルも、GTIの名にふさわしい造形
サイドビューは、凝縮感のあるプロポーションが特徴で、張り出した前後フェンダーと新デザインの20インチ大径ホイールが視覚的な安定感を生み、BEV専用プラットフォームによる低重心設計からくる低く構えたスタンスも相まって、スポーツハッチバックとして見事なデザインとなっている。後席用のアウタードアハンドルは、Cピラーデザインに隠されており、3ドアハッチバック風に見せる演出もスタイリッシュだ。
リアスタイルも、角型四灯のLEDテールランプやリアハッチの「GTI」ロゴと「VW」のレッドバッヂが印象的。ルーフスポイラーやディフューザー風の造形によって、強烈なダウンフォースの発生を予感させるが、過度な演出はなく、面構成とプロポーションで走りを表現。これらはGTIの文脈に沿ったアプローチであり、POLOやGOLFでもない、電動時代のコンパクトGTIを再定義しようとする姿勢がうかがえる。
















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