■できる社長は4年落ちのLSを買う?
金融マンから自動車ディーラーの営業マンに転身した筆者。中古で4年落ちのLSを買いに来る会社社長とは、よく金融談議に花が咲いていた。4年落ちのLSを買いに来る人は、節税についてよく知っている人だからだ。
一体どういうことか。先ほどの償却(つまり1年で落とせる経費)の話に戻るとしよう。
中古車の場合、減価償却の年数は初度登録からの経過年数によって決められている。1年落ちで5年、2年落ちで4年、3年落ちで3年となり、4年落ち以上では2年間となるのだ。
勘のいい方は、ココで気づいたはず。600万円で新車のアルファードを買うよりも、4年落ちのLSやメルセデスSクラスを600万円で買う方が、1年間の償却額(つまり経費)が大きくなるのである。
600万円の新車の場合、6年間の償却期間が定められるから、単純計算で年100万円ずつが経費になる。対して600万円の4年落ち中古車なら、2年で償却完了となるので、年間300万円が経費になるのだ。(※実際の減価償却の計算方法とは異なるので悪しからず)
営業マン当時感じていたのは、これを知っていて意図的に高い中古車を買い求める社長には切れ者が多いということ。会社社長と話をする機会があって、「うちのクルマは恥ずかしながら中古だよ」なんていうフレーズが出てきたら、相当やり手な社長さんなのである。
昨今では新車の納期が長く、中古車の商品数も少ない。一般消費者同様に、クルマで節税を考える事業主にとっても、厳しい市場環境は続いていきそうだ。
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