【ベストな給油法はこれだ】ガソリンは満タン? こまめに入れる??

 「ガソリン満タンで!」。みなさんはいつもガソリンスタンドで給油する際、満タンで入れていますか? なかには財布の中身に応じて、3000円、20Lなど数量、金額を指定して入れる人も多いのではないでしょうか。

 そこで、ふと疑問が湧いてきました。はたして、満タンにしたほうがいいのでしょうか? 

 それとも重量が軽くなるほうが燃費がいいはずなので、なるべくこまめに少しづつ入れる方がいいのでしょうか? ベストな給油法を自動車テクノロジーライターの高根英幸氏が解説します。

文/高根英幸
写真/ベストカーWEB編集部 Adobe Stock

【画像ギャラリー】ハイオク、レギュラーガソリンの違い、色はどう違う?


ガソリンを満タンにした場合と半分入れた場合では燃費はどう違う?

ガソリンはこまめに給油したほうがいいのか、それとも満タンにした方がいいのか?

 シェールオイルが使えるようになってから、石油の可採年数は事実上意味をなさなくなっているが、中東情勢の不安から、原油価格は様々な要因によって揺れ、それに伴ってガソリンや軽油の価格も上下している。

 燃料代を安く抑えるには、どういう給油のスタイルが良いのか気になるところだ。

 まず、ガソリンを満タンにすると燃費が悪くなるとよく言われているが、確かに、ガソリンを満タンにしたのと、半分だけ入れるのとでは重さが変わってくるから、燃費には影響は出る。特に軽自動車など、燃料タンク容量自体を25~27Lに抑えているのはそういった理由からだ。

 例えば、ガソリンタンクが60Lだとすると、レギュラーガソリンの1Lの重さは0.75kgなので、60Lが満タンになると45kg、半分の30Lだと22.5kgとなる。

 その差22.5kgがどのくらい燃費が悪化するのか気になるところだが、実は満タンにした場合と半分にした場合とでは、0.84%ほどしか燃費は悪化しないのだ。

左がハイオクガソリン、右がレギュラーガソリン。同じオレンジ色だ

■1㏄あたりの燃料の重さ
軽油/0.80~0.84g
レギュラーガソリン/0.72~0.76g
ハイオクガソリン/0.77~0.78g
※石油連盟のデータより

■レギュラーガソリンの重さ
※1㏄あたり0.75gとした場合
10L/7.5kg
20L/15.0kg
30L/22.5kg
40L/30.0kg
50L/37.5kg
60L/45.0kg

 また、燃料価格の変動リスクを考えると、こまめに給油する方が得する(損する確率が低い)ように思えるが、実際にはそんな単純なモノではない。こまめに給油するということは、その分、給油に行くために燃料を消費することにもなるからだ。

 同様に1、2円安いからといって、遠くのガソリンスタンドまで給油しに行くのは、燃料の無駄遣いにもつながるので、あまりお得ではない。

 忙しい人のなかには、燃料を入れに行く手間をなるべく省きたい、と思っている人も多いんじゃないだろうか。

 しかし、ガソリン車でも最近のクルマは燃費が良いうえに、燃料タンクが小型化している。

 つまり、あまり走行距離が伸びない使い方の場合ガソリンが減らないうえに、半分くらいまで減っても20Lも入らないような状況になってしまうのである。

 だから駐車場からの日常的なルートからガソリンスタンドがどれだけ離れているか、というのも大事な要素だ。

 こまめに給油する人は、回り道しなくてもガソリンスタンドに立ち寄れる環境であるなら、給油回数が多くてもそれほどの手間ではないだろう。

長期間給油しないのも問題

販売中のバイオガソリン

 では、なるべく給油しない方が良いのか、といえばそれも程度問題となる。

 昔はエンジンに燃料を供給する装置がキャブレターだったため、長期間使用しないとキャブ内のガソリンが劣化して、燃えにくくなったりすることで不具合が出たこともあった。

 インジェクションとなった今では、燃料を貯めておくフロート室(内部で空気に触れる)などがないため、構造的にはガソリンが劣化しにくい。

 ところが、以前書いたように※現在のガソリンはETBE(エチルtertブチルエーテル)という、バイオガソリンが添加されている。

※以前書いた記事【都市伝説!?事実!?】レギュラーガソリン指定車にハイオクを入れると燃費向上やパワーアップするって本当?

 ガソリンのオクタン価を向上させる役目もあり、カーボンニュートラルの観点からも添加が推進されているのだが、この添加剤がガソリンの劣化(酸化)を早めている疑いがあるからだ。

 これは学者の研究による論文でも明らかになっているし、エンジンの制御ECUを開発するエンジニアからの意見としても聞いたことがある。

結論/燃料タンクに半分以上、月に1度継ぎ足すのがベスト!

 劣化したガソリンは始動性が悪化して吹け上がりが鈍くなったり、パワーや燃費が低下、排気ガスが臭くなるなどの問題を引き起こす。燃料フィルターを詰まらせて寿命を短くすることもある。

 また、今やほぼすべてのクルマは燃料ポンプが燃料タンク内に内蔵されている。この場合、燃料ポンプは周囲の燃料によって冷却されながら稼動している。

 そのためギリギリの状態で走行すると燃料ポンプが熱を持ってしまい、ポンプの寿命が短くなってしまう恐れがある。

 それと燃料タンクの残量が少ない状況で保管を続けていると、ガソリンの劣化が早まってしまう。

 災害などで燃料の供給が不安定になることも、最近は珍しくなくなってきたこともあり、ある程度燃料タンクに備蓄しておくという考えも必要だ。

 以上のことから、クルマの燃料は半分以上の残量を維持しつつ、月に1度(特に夏場は)は燃料を継ぎ足して劣化を防ぐことをお薦めしたい。

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